金融庁、平成29年度における「金融庁の1年」を公表。2017年7月1日から2018年6月30日までの活動を振り返る

金融庁は12月17日、2017年7月1日から2018年6月30日までの金融庁の活動をまとめた冊子「金融庁の1年」を公表した。冊子では、金融庁の行政運営、制度の企画・立案などの詳細が記載される中、仮想通貨とブロックチェーン技術への取り組みについても触れられている。

金融庁によると、当該期間における主な取り組みとして①仮想通貨モニタリングチームの設置、②仮想通貨交換業者への行政処分、③「仮想通貨交換業等に関する研究会」の設置、④ブロックチェーン・ラウンドテーブルの開催、の4つが挙げられている。

仮想通貨モニタリングチームについては、2017年8月の設置以降、仮想通貨交換業者の登録申請を行い、モニタリングを実施するとともに、利用者保護のために複数回にわたる注意喚起を行っている。また、コインチェック社による顧客の仮想通貨資産の流出を受け、すべての仮想通貨交換業者に対して立ち入り検査を実施し、業務改善命令などを通じて態勢整備を促した。

仮想通貨交換業者への行政処分については、当該期間において、業務改善命令・業務停止命令などを含む27件の行政処分を下している。金融サービスなどに関する利用者からの質問・相談・意見に一元的に対応する「金融サービス利用者相談室」を設置しており、仮想通貨などに関する相談が全37,033件中5,928件に及ぶなど、仮想通貨交換業者の内部態勢が未整備な状況が浮き彫りとなっていた。

「仮想通貨交換業等に関する研究会」については、前述の仮想通貨交換業者による顧客の仮想通貨資産流出、仮想通貨取引所の内部管理体制などの不備や投資家保護が不十分である現状、証拠金を用いた仮想通貨の取引や仮想通貨による資金調達などの新たな取引の登場、を受けて制度的な対応を検討するために設置された。

ブロックチェーン・ラウンドテーブルについては、ブロックチェーンに関する国際共同研究の一環として開催された。本会合は、国内外の金融当局及び中央銀行(英・金融行為規制機構、シンガポール金融管理局、オーストラリア証券投資委員会、アブダビグローバルマーケット・金融サービス規制庁、フランス・健全性監督破綻処理機構、香港金融管理局、日本銀行、カナダ銀行)、国内外の学会関係者(MITメディアラボ、東京大学、慶応大学)などのメンバーから構成されており、ブロックチェーン分野における国際的な研究を主導していくことを目指している。

金融庁は今後も、仮想通貨の交換業に関して制度などの周知や利用者保護の観点などから、整備された規制の適切な運用、仮想通貨に関するトラブルについての注意喚起を引き続き行う方針だ。また、金融庁は、ブロックチェーン技術などを用いた本人確認手続のインフラ構築に向け、検討を進めているとしている。

【参照URL】金融庁の1年(平成29事務年度版)


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