世界第4位の資産運用会社であるフィデリティ・インベストメンツは4月12日、投資家がより広範な暗号資産、ブロックチェーン技術、デジタル決済のエコシステムへのエクスポージャーを得るために、2つの新しいテーマ型上場投資信託(ETF)を発売することを発表している。
上場される2つのETFは、フィデリティ・クリプト・インダストリー・アンド・デジタル・ペイメントETF(FDIG)とフィデリティ・メタバースETF(FMET)で、4月21日を目安にフィデリティのオンライン証券取引プラットフォームを通じ、個人投資家やファイナンシャル・アドバイザーが手数料無料で購入できる予定となっている。これら2つのETFの経費率は0.39%で、この種のETFとしては最も低い水準となっている。
FDIGは暗号資産への直接的なエクスポージャーは提供しないものの、暗号資産のマイニングや取引、ブロックチェーン技術、デジタル決済処理に関わる企業を含む広範なデジタル資産のエコシステムをサポートする企業への投資機会を提供する。FMETはメタバースの確立と実現に関連する製品またはサービスを開発、製造、流通、販売する企業へのアクセスを提供し、インターネットの進化と未来に投資する手助けをするものとされている。
フィデリティのETF運用・戦略責任者であるグレッグ・フリードマンは、「特に若い投資家からは、デジタル・エコシステムで急成長している産業へのアクセスに対する需要があり、この2つのテーマ別ETFは、投資家に身近な投資手段でエクスポージャーを提供します」と述べている。
フィデリティは2014年にビットコインのマイニングでブロックチェーン技術の探求を始め、2018年には初の商業提供を開始。2020年には、フィデリティのデジタル資産運用事業は、現在認定投資家向けに提供されているビットコイン私募ファンドを開始している。この他、同社の子会社フィデリティ・デジタル・アセットでは、機関投資家向けにデジタル資産のカストディと取引執行を提供している。
HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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