欧州でのブロックチェーン活用事例。税務管理の方法を大きく変える可能性

仮想通貨やブロックチェーン技術に関しては、近年欧州でも議題にあがることが多い。3月はじめにスペインのマドリードで開かれた、世界の市場規制当局32社で構成されるIOSCO(証券監督者国際機構)の会議では、投資家保護のために仮想通貨の性質を深く分析する必要があるとの意見に全会一致で合意した。

最近では、ブロックチェーンの活用事例も出てきている。たとえば、オランダでブロックチェーンによる付加価値税(Blockchain Value Added Tax、以下VAT)の管理システムを開発するスタートアップ「Summitto」だ。共同創立者であるVictor Sint Nicolaas氏はこう語る。

「ブロックチェーンを使って納税者と税務当局との関係を変えるだけでなく、税金の登録方法を変更することによって、信頼できるリアルタイムの税金情報を提供できる。そのため、税務管理には便利な技術だろう。特に国を越えた情報の提出と保存が可能になることは大きい。」

EUは、VATの管理システムを改善して税務をデジタルで行う方法を模索しているところだ。理由は、税務処理に使われる政府の経費の大幅な削減につながるからである。

最近では、企業がVATの課税分を政府に納税しないことによって、EUのVATシステムは年間50億ユーロの損失を受けているという。もしトランザクションがすべて台帳に記録されていたら、税務局が誰がどれくらいの納税を行ったか把握でき、こういった事態を防ぐことはできただろう。さらに、グローバル登録により、企業が他の金融サービスに請求書を使用しやすくもなる。

3月19日にアルゼンチンのブエノスアイレスで開催されるG20の会合で、再び仮想通貨がひとつの議題となる。さらに4月20日にワシントンDCでも、同じテーマをより掘り下げるための議論が行われる予定だ。

ブロックチェーン技術や今までにないグローバル規模の取引方法の登場は、企業が税金を管理する方法を変えるだろう。一つわかっていることは、政府、企業、および個人のための税務機能は、近い将来大きく変わってくる可能性があるということだ。

【参照サイト】EU’s Proposed Digital Tax Doesn’t Apply to Fintech Activities: Expert Take


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