中国の中央銀行である中国人民銀行が、電子決済やブロックチェーン関連サービスなどの新技術に関してリスク管理の目的で認証を行う新たな規制当局を設けたことを発表した。
中国の国営通信社である新華社は25日、習近平国家主席がブロックチェーン技術を新たに重要となる革新技術と位置づけ、産業領域と提携した取り組みの発展に重点を置くことを強調したと報じた。また28日には、中国人民銀行がブロックチェーン技術を利用したデジタル版の人民元の発行計画について初めて公に言及しており、新たな規制当局の設置によって中国は同領域にますます注力するかまえだ。
習主席の発言などを受けてビットコイン価格は上昇し、足元では中国発の暗号資産(仮想通貨)であるイオス(EOS)やトロン(TRX)の価格も高騰している。
先月20日には、中国発で世界最大の取引量を持つ仮想通貨取引所バイナンス(現在の拠点はマルタ)が1カ月以内に中国市場で仮想通貨と人民元のOTC取引を提供すると発表していた。これは、2017年9月に中国内で規制当局によって仮想通貨取引所が閉鎖されて以来の動きとなった。またバイナンスは29日、中国国内に向けて同取引所の独自仮想通貨であるBNBトークンを個人間で取引できるサービスを提供するとアナウンスしている。今後、バイナンスに続いて元々は中国発であったが現在は海外に拠点を置く仮想通貨取引所が、中国市場へと再び戻る流れが生まれるのか注目される。
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【記事提供】 株式会社フィスコ
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