昨日のマーケットは米国市場が寄り付きは大きく下落していたものの、引けにかけて持ち直す展開に。
米国債金利も大きく低下しており、物価上昇の先行きが不透明感はあるものの、10年のブレークイーブンインフレ率は低下方向に向かっており、物価上昇は3月でピークを迎えた可能性が指摘されている。
青色が10年ブレークイーブンインフレ率だが、10年金利のよりも先に低下していることがわかり、このトレンドに入ってきていると考えたら、ある程度金利上昇も落ち着いてくるか。
昨日のPPIも4月は前年比で11%の上昇も、前月から減速しており、現状のFRBの金融政策の方向性に変化はないことを確認できる数字だが、更なる利上げスピードを早めるような内容ではなかった。またサンフランシスコ連銀のデーリー総裁も0.5%の2回の利上げに支持するコメントを出しており、パウエル議長も同様なことから、すでに連続利上げは織り込み済みということは頭に入れておきたい。
仮想通貨市場はUSTとLUNAの崩壊が話題となっていたが、LUNAは少し前まで100ドル以上の価格で時価総額も10位くらいに入っていたが、現在の価格は0.000035まで急落しており、仮想通貨の典型的な崩壊を目の当たりにした動き。このようなこともあるという認識で投資は取り組んだ方がいいといういい例となった。
USTの崩壊を受けて、USDTに連鎖するかという話題に広がってきているが、そもそもUSTは無担保型のステーブルコインであり、資金力がないと耐え切れることができないというものだったことから、USDTのように現物をアセットバックとして発行しているステーブルコインとは性質が違うということは頭に入れておきたい。もしもUSDTで心配する投資家がいるのであればUSDCの方が個人的には安全性は高いのではないかと感じるため、転換していてもいいだろう。
ビットコインのFear & Greed Indexはほぼ真っ赤のExtreme Fearという究極の弱気状態となっており、センチメントはこれ以上悪くなるということがない状況。
ファンディングレートは大幅にマイナスとなっており、一旦は自律反発をしてもおかしくない状況。
ビットコインはどちらにしてもあまりに悲観的な投資家が大きく増加してきており、一旦ショートの巻き戻しは起きてもおかしくないという印象。
未決済建玉も大きく減少しているため、ここからさらに下に突っ込むには燃料が欲しい状況であり、昨日は大きくショートカバーで短期のショートが切らされている様子。
ポジションは現在朝から日経とNASDAQをロングポジションで保有している。FXや仮想通貨は長期でビットコインとSOL、MVトークンを保有している程度。
【関連記事】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法
仮想通貨取引を始めるなら
中島 翔
最新記事 by 中島 翔 (全て見る)
- インパクトファイナンスとは?社会変革を巡る最新の投資手法 - 2024年3月28日
- 2050年カーボンニュートラルへの道、日本政府が進める「二酸化炭素の貯留事業に関する法律案」 - 2024年3月28日
- グリーンボンドからサステナビリティ・リンク・ローンまで、環境問題に対処するプロジェクトの資金調達比較 - 2024年3月26日
- 松井証券のFX、向いているトレーダーは?メリット・デメリットも - 2024年3月22日
- アメリカのCPIを受けてドル円はどうなる?日銀のマイナス金利解除の影響やドル円のポイントも解説【2024年3月】 - 2024年3月18日