2022.5.13 マーケットレポート【USTとLUNAが崩壊】

※ このページには広告・PRが含まれています

昨日のマーケットは米国市場が寄り付きは大きく下落していたものの、引けにかけて持ち直す展開に。

米国債金利も大きく低下しており、物価上昇の先行きが不透明感はあるものの、10年のブレークイーブンインフレ率は低下方向に向かっており、物価上昇は3月でピークを迎えた可能性が指摘されている。

青色が10年ブレークイーブンインフレ率だが、10年金利のよりも先に低下していることがわかり、このトレンドに入ってきていると考えたら、ある程度金利上昇も落ち着いてくるか。

昨日のPPIも4月は前年比で11%の上昇も、前月から減速しており、現状のFRBの金融政策の方向性に変化はないことを確認できる数字だが、更なる利上げスピードを早めるような内容ではなかった。またサンフランシスコ連銀のデーリー総裁も0.5%の2回の利上げに支持するコメントを出しており、パウエル議長も同様なことから、すでに連続利上げは織り込み済みということは頭に入れておきたい。

仮想通貨市場はUSTとLUNAの崩壊が話題となっていたが、LUNAは少し前まで100ドル以上の価格で時価総額も10位くらいに入っていたが、現在の価格は0.000035まで急落しており、仮想通貨の典型的な崩壊を目の当たりにした動き。このようなこともあるという認識で投資は取り組んだ方がいいといういい例となった。

USTの崩壊を受けて、USDTに連鎖するかという話題に広がってきているが、そもそもUSTは無担保型のステーブルコインであり、資金力がないと耐え切れることができないというものだったことから、USDTのように現物をアセットバックとして発行しているステーブルコインとは性質が違うということは頭に入れておきたい。もしもUSDTで心配する投資家がいるのであればUSDCの方が個人的には安全性は高いのではないかと感じるため、転換していてもいいだろう。

ビットコインのFear & Greed Indexはほぼ真っ赤のExtreme Fearという究極の弱気状態となっており、センチメントはこれ以上悪くなるということがない状況。

ファンディングレートは大幅にマイナスとなっており、一旦は自律反発をしてもおかしくない状況。

ビットコインはどちらにしてもあまりに悲観的な投資家が大きく増加してきており、一旦ショートの巻き戻しは起きてもおかしくないという印象。

未決済建玉も大きく減少しているため、ここからさらに下に突っ込むには燃料が欲しい状況であり、昨日は大きくショートカバーで短期のショートが切らされている様子。


ポジションは現在朝から日経とNASDAQをロングポジションで保有している。FXや仮想通貨は長期でビットコインとSOL、MVトークンを保有している程度。

【関連記事】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法

仮想通貨取引を始めるなら

The following two tabs change content below.

中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12