ANAホールディングス、ソーシャルボンド50億円発行。国内の一般事業者で初

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ANAホールディングス(HD)は17日、ソーシャルボンド(社会貢献債)を50億円発行すると発表した。発行年限は7年で5月ごろの発行を予定している。ソーシャルボンドの発行は国内の一般事業会社では初めて。調達資金は空港の受付や搭乗ゲートを車いすでも利用可能にするための施設改修などにあてる。主幹事はSMBC日興証券と野村證券。

ソーシャルボンドは社会課題の解決に資する事業の資金を調達するために発行される債券。ANAグループは2018年2月、持続的な成長と価値創造に向け、ESG経営を中核に据えた「2018‐2022年度ANAグループ中期経営戦略」を策定。経営の重要課題に「環境」「人権」「ダイバーシティ&インクルージョン」「地域創生」の4項目を掲げ、「社会的価値」と「経済的価値」を同時に創出し、企業価値の向上を図る方針を示した。

10月に「環境」への取り組みとしてグリーンボンドを発行、さらに「ダイバーシティ&インクルージョン」への取り組みとして、利用客への「ユニバーサルなサービス」の提供と従業員へのユニバーサル対応にかかる設備投資資金を使途とするソーシャルボンドの発行に至った。

利用客に対しては障がい者や高齢者を含めたユニバーサルなサービスへの取り組み、従業員へは障がい者、LGBTを含めた多様な「人財」の活躍を支える。具体的な使途としてはウェブサイトの改修(国際標準のW3Cアクセシビリティ・ガイドラインへの適合)、国内空港施設・設備の改修、チェックインカウンターにローカウンターの設定、ラウンジの改修、搭乗ゲートの改修などの費用に充てる予定。ANAHDはこれまでも羽田空港などで車いすでも利用できるユニバーサルデザイン化を進めている。

【参照記事】「ANAホールディングス ソーシャルボンド」を発行いたします(2019年4月17日)

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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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