発展途上国を持続的に支援する目的で設立された国際機関である世界銀行は8月24日、ブロックチェーン技術を利用した世界初となる債券「bond-i」を発行した。イーサリアムのブロックチェーンを採用し開発されたbond-iは、オーストラリアのコモンウェルス銀行(CBA)を契約の締結を行うアレンジャーに任命し、今回の2年債で1億1千万豪ドルの調達に成功した。
bond-iは償還までの即ち起債、販売、決済および期中管理といったプロセスでブロックチェーン技術を使用した世界初の債券だ。世界銀行は2017年6月よりブロックチェーン・イノベーション・ラボを運営しており、ブロックチェーンをはじめとする革新的技術が、土地管理、サプライチェーン管理、保健、教育、クロスボーダー決済、温室効果ガス排出権取引といった分野に及ぼす影響についての研究を進めていた。こうした流れを受け、bond-iの発行は世界銀行の戦略的重点課題の一環に位置づけられている。
bond-iに投資を行ったのは、CBA、オーストラリアの非営利の年金基金First State Super、オーストラリア最大級の保険会社であるQBE、オーストラリアニュー・サウス・ウェールズ州の中央借入機関のニュー・サウス・ウェールズ財務公社、米国の金融会社であるノーザン・トラストなどだ。
【参照記事】World Bank Prices First Global Blockchain Bond, Raising A$110 Million
【参照記事】CBA CHOSEN BY WORLD BANK TO DELIVER WORLD’S FIRST BLOCKCHAIN BOND

HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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