テーブルマークのサステナブルな取り組みは?食の安全管理や商品改善の事例を紹介

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サステナビリティと聞くと環境をイメージする方が多いと思われますが、食の安全性をはじめとした「社会」も重要なテーマです。スーパーでおなじみの冷凍食品メーカーも、安全性の維持・向上の取り組みを行っています。

今回は、うどんやお好み焼などの冷凍食品で知られるテーブルマークについて、サステナビリティに関する取り組みを詳しく紹介します。またテーブルマークに投資する方法も紹介しますので、興味のある方は参考にしてみてください。

※本記事は2023年9月25日時点の情報です。最新の情報についてはご自身でもよくお調べください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。


目次

  1. テーブルマークの製品の紹介
  2. テーブルマークで食の安全を管理する4つの視点
    2-1.Food Safety
    2-2.Food Defense
    2-3.Food Quality
    2-4.Food Communication
  3. 顧客の声を活かした改善事例
    3-1.ごっつ旨いお好み焼
    3-2.即席麵
    3-3.北海道産小麦使用稲庭風細うどん
  4. テーブルマークに投資する方法
  5. まとめ

1.テーブルマークの製品の紹介

テーブルマークは東京都中央区に本社を置く、冷凍食品やその他食料品を手掛けるメーカーです。従業員数は3,550人、売上収益は1,229億円の規模です(2022年12月期連結)。もともとは「加ト吉」でしたが、2008年にJT(日本たばこ産業株式会)のグループ会社となり、2010年には現在の社名となりました。

参考:テーブルマーク「会社概要

テーブルマークが販売している商品の例は下記のとおりです。

カテゴリー 商品
冷凍うどん さぬきうどん5食
稲庭風うどん5食
冷凍スナック ごっつ旨いお好み焼
ごっつ旨い大粒たこ焼
冷凍おかず 国産若鶏の塩から揚げ250g
いまどき和膳 れんこんはさみ揚げ
お弁当用おかず のりっこチキン
詰めやすサイズ 牛肉入りコロッケ
国産若鶏ささみの梅しそ竜田揚げ
パックごはん ふっくらつや炊き6食
国産こしひかり3食
即席麺 ホームラン軒 鶏ガラ醬油ラーメン
ホームラン軒 野菜タンメン

スーパーの冷凍食品コーナーでよく置いてある商品を多数販売しています。食卓やお弁当のおかずによく利用している方も多いのではないでしょうか。さらにパックご飯や即席麺など、保存性が高く非常食としても使える商品も販売しています。

2.テーブルマークで食の安全を管理する4つの視点

テーブルマークでは「食事をうれしく、食卓をたのしく。」の考えから、生活者が安心して食を楽しめるよう、食の安全性に関する取り組みを多数行っています。

そのうちの1つが、食の安全を管理するための以下4つの視点です。

  • Food Safety
  • Food Defense
  • Food Quality
  • Food Communication

それぞれ詳しく見ていきましょう。

2-1.Food Safety

Food Safetyに関して、食品安全マネジメントシステムを導入し、常に最新のハザード(危害因子)分析を行っています。食品の生産履歴を追跡するため、トレーサビリティシステムを導入し、生産工場から原材料供給業者まで、安全基準を満たしていることをチェックします。

2-2.Food Defense

Food Defense(食品防御)とは、計画的または故意による食品への攻撃・汚染から守る手段のことです。具体的には入退場者の記録、作業場への監視カメラの設置、作業場への持ち込み制限、薬品や保管庫の管理などを指します。

監視カメラは、国内外の自社グループ工場すべてに設置されています。不審者の侵入のチェック、適切な作業が行われているかのチェックなどを行い、万が一の事態には迅速な原因究明に役立ちます。

2-3.Food Quality

テーブルマークではお客様相談センターなどに寄せられる意見を、商品づくりや改善活動につなげる取り組みを行っています。部門横断の「品質保証委員会」では品質管理部門に加え、営業・マーケティング・物流などの部門も交え、改善方針を迅速に決定しています。

2-4.Food Communication

商品の生産工場などの情報をパッケージに積極的に記載し、購入者自身でトレーサビリティを確認できる体制を整えています。また工場見学によって、製造現場を実際に見てもらうことで安心感を得てもらう取り組みも行っています。

工場見学は新潟県魚沼市にて行われており、パックご飯と冷凍うどんの製造ラインを見学できます。

3.顧客の声を活かした改善事例

テーブルマークでは、購入者から寄せられた意見を商品の改善につなげる取り組みも行っています。

3-1.ごっつ旨いお好み焼

「ごっつ旨いお好み焼」では添付品のソースとマヨネーズ風ソースに「流水で解凍」と記載されていますが、本体のお好み焼でも同様に解凍するものと勘違いされるケースがありました。そこで、パッケージから出したお好み焼と添付品をイラストと図解で明示し、それぞれの調理の手順を3ステップに分けてわかりやすく改善しました。

また以前はお好み焼に内袋フィルムがかけられていましたが、電子レンジで温める際にフィルムをかけたままにしてしまったケースがあり、フィルムを外す手間がかかるという声もありました。そこで内袋フィルムを廃止し、プラスチック原料の使用量削減にもつながりました。

3-2.即席めん

カップタイプの即席めんではお湯の目安量を商品ホームページのみ掲載し、商品自体に記載していませんでした。そこでフタの目立つ位置にお湯の目安量を記載し、必要な量だけお湯を沸かせるようになり、節水・エコにもつながっています。

3-3.北海道産小麦使用稲庭風細うどん

冷凍うどんであるこちらの商品は、外袋の他に個包装のための内袋があります。調理方法は以前、外袋にのみ印字されていました。よって外袋を外して保管すると、レンジで温める時間が分からなくなるという声が寄せられました。

改善策として内袋にレンジの調理時間や注意事項などを記載しました。

4.テーブルマークに投資する方法

テーブルマークへ投資をするなら、親会社であるJT(日本たばこ産業)に投資することになります。個別株式だけでなく、投資信託を通しても投資できます。

JTへ投資する投資信託を4つピックアップしました。

銘柄名 運用会社
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー) 三菱UFJ国際投信
インデックスファンド225 日興アセットマネジメント
東京海上・円資産バランスファンド 東京海上アセットマネジメント
日経225ノーロードオープン アセットマネジメントOne

※2023年9月時点
※組み入れの状況は変更される可能性があります

各ファンドは、コスト・投資方針・リスクなどでさまざまな違いがあります。事前に目論見書などをよく読み、納得したうえで投資するようにしましょう。

JTの個別株式に投資をすると、以前は株主優待でテーブルマークの製品ももらえました。しかし2023年の発送を最後に、優待制度は廃止されています。

5.まとめ

テーブルマークは大手の冷凍食品・レトルト食品のメーカーで、食の安全にかかわるサステナブルな取り組みを多数行っています。安全性やトレーサビリティを確保するだけでなく、品質を向上させたりお客様の意見を取り入れたりする活動にも積極的です。

テーブルマークはJTの子会社であるため、投資をするならJTの個別株式やJTを銘柄に組み入れている投資信託を買い付けることになります。JTでもサステナビリティ・ESGに関するさまざまな取り組みを行っていますので、興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。

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安藤 真一郎

マーケティング会社に勤務した後、ライター・コラムニストに転身。 さまざまなジャンルの執筆を行う途中でマネーリテラシーの重要性に気づき、現在はマネー・金融分野を中心に執筆活動を行う。投資、資産形成、年金、税制度、ローン、節約、キャッシュレス決済など多数の執筆実績あり。投資に関しては中長期での利益獲得を目指し、米国株式や先進国株式を中心とする投資スタイル。ファイナンシャルプランナー資格保有。