ゲーム参加で環境問題に取り組めるーサステナビリティ領域で進むWeb3事例

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環境問題やReFiの分野に直接的に取り組むプロジェクトは増えてきており、今後もブロックチェーンの特徴を活かしたソリューションの登場が期待されています。一方で、「ブロックチェーン×環境問題」やReFiと聞くと難しく捉えられてしまうことも多くあります。またそれらのプロジェクトがどのように地球に良い影響を与えるかを知ることは難しいです。

今回は環境問題などを学ぶことができるブロックチェーンを活用したプラットフォームやプロジェクトを紹介していきます。

目次

  1. ブロックチェーン上のメタバース:The Sandbox
    1-1. HEALV3RSE
    1-2. DBS BetterWorld
  2. 子ども向け学習アプリ:TinyTap
  3. まとめ

ブロックチェーン上のメタバース:The Sandbox

ブロックチェーン上に構築されたメタバースプロジェクトはいくつかありますが、その中でもThe Sandboxには環境問題を学ぶことをコンセプトにしたゲームやエリアが存在しています。

The Sandboxはボクセルタイプのメタバースで、それぞれの土地はブロックチェーン上ではNFTとして扱われており売買することが可能になっています。運営しているのはThe Sandbox社であり、数々のNFTプロジェクトやブロックチェーンゲームを手掛けるAnimoca Brands社の子会社でもあります。

HEALV3RSE

参照:The Sandbox

HEALV3RSEは、Code Greenが開発したThe Sandboxでプレイすることができるゲームです。Code Greenは国連砂漠化対処条約(UNCCD)を支援している団体で、アートとブロックチェーン技術を活用した取組みを実施しています。Code Greenエコシステムに参加するための「Heal Pass」を発行しています。

そのようなCode Greenが手掛けるHEALV3RSEのコンセプトは「Play to Heal」であり、ゲーム内で環境に優しい行動を実践しゲームを進めることができます。HEALV3RSE限定のNFTも販売しており、利益は全て非営利団体であるCode Green Associationに寄付されることになっています。ゲームはすでにプレイ可能ですが、プレイのためにアプリをダウンロードする必要があります。

DBS BetterWorld

参照:DBS

シンガポール最大のメガバンクであるDBS銀行が、The Sandbox上にサスティナビリティとフードロス削減をテーマにしたゲームである「DBS BetterWorlds」をローンチすることを発表しています。

DBS BetterWorldでは、ゲームを20分程プレイすることでユーザーが報酬を獲得することができ、最終的にその報酬を現金化できるようにするとのことです。現金化のためには、DBS銀行のモバイル決済アプリケーション「PayLah」を利用することになっており、DBS銀行にしかできない導線の構築に成功しています。

また、DBS BetterWorldは土地の購入後に約1年間の開発期間を経て発表されましたが、ゲーム自体のローンチは2023年末頃のローンチを予定しているとのことです。

子ども向け学習アプリ:TinyTap

The Sandboxと同じくAnimoca Brands社の子会社であるTinyTap社は、Open Campusとパートナーシップを提携しています。

Tiny Tapは子ども向けの学習アプリであり、世界中のクリエイターがオリジナルの教育コンテンツを作成して配信しています。OpenCampusは、コミュニティ主導の教育プロトコルであり、ブロックチェーン上に教育コンテンツを作成したり保有したりすることを可能にします。そしてコンテンツ作成者への報酬としてのトークンインセンティブを用意するなどの、トークンエコシステムを採用しています。

今回のパートナーシップでは、OpenCampusによるTiny Tapへの気候変動コンテンツ提供だけでなく、今後の気候変動コンテンツ作成者への基金設立の提案などが含まれています。これらの活動は「#ClimateChange4Kids」というタグを用いて、X(旧:Twitter)上でキャンペーンが展開されており、20万以上のインプレッションを獲得したとされています。

まとめ

環境問題を学ぶことができるWeb3プラットフォームとして、The SandboxとTiny Tap(OpenCampus)を紹介しました。

メタバースが大きく世間で取り上げられた際には、著名なIPとのコレボレーションなどが待望されていましたが、現在は着実にプラットフォームとして成長しています。自社の取組みをただ紹介するだけでなく、フードロス問題をゲームを通して学べるような社会意義の高い活動を通して、自社プロダクトへの導線を用意して新たな層を取り込むような動きは今後も増えることが予想されています。

また、TinyTapでは幼児期から環境問題を学びつつ、OpenCampusを通してトークンエコシステムに触れることができ、学習の新形態として注目されています。いずれのプラットフォームの背後にもAnimoca Brands社が関わっており、今後の同社の動きに注目が必要です。

【参照記事】HEALV3RSE
【参照記事】DBS unveils metaverse adventure on ‘DBS BetterWorld’ to spotlight global food waste challenge
【参照記事】Open Campus, TinyTap, Code Green join forces to fight climate change through innovative educational initiatives

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ビニール 【ReFi Japan】

2017年より暗号資産への投資を開始。海外プロジェクトの日本アンバサダーなどを務め、日本コミュニティの拡大や運営を担当。2022年よりWeb3インキュベーターであるFracton Venturesにて、主に企業様向けのWeb3研修会などを担当。ReFi JapanのCo-Founderとして、日本でのReFiの認知拡大の活動に尽力。