株式会社三井住友銀行は4月16日、豪の金融グループのMacquarie Group(マッコーリー・グループ) Limitedに対し、環境配慮型融資「クロスボーダーシンジケートローン(グリーンローン)」を実行したと発表した。三井住友銀行が日本から海外向けにグリーンローンを実行するのは初めて。実行日は4月9日で、海外金融機関が日本市場から資金調達したグリーンローンとしてもこれが初めてとなる。
同行のクロスボーダーシンジケートローン(グリーンローン)は、三井住友銀行が資金使途の対象となる事業について、LMA(ローン市場協会)が公表している「グリーンローン原則」に基づき、顧客のグリーンファイナンスフレームワークについて、グリーンローンの要件を充足している事業に特定したローン。「持続可能な開発目標(SDGs)」への取り組みを企業価値指標とする世界的な流れを受け、幅広い顧客の資金需要に応える。
SMBCグループは2019年1日、「サステナビリティ宣言」を遂行するための 10年間の計画として「SMBC Group GREEN×GLOBE 2030」を策定。その中で、特に環境・社会課題解決について、2029 年度までにグリーンファイナンス目標額10兆円(「環境関連分野」に特化したサステナブルファイナンス)を掲げている。同行では19年1月11日にリリースした「SDGs ソーシャルローン」を改定、資金使途を環境面に配慮した事業への用途に限定したグリーンローン、環境・社会面の双方に配慮した事業への用途に限定した「サステナビリティローン」を取り扱っている。
LMAはロンドンを本部とし1996年に設立。ヨーロッパ、中東、アフリカ地域のローン市場の拡大の推進などを目的とし、グリーンローン原則などを制定・公表している。65ヵ国以上の約750の金融機関が加盟しており、SMBCも加盟する。同行のグリーンローンの要件は、LMAのグリーン原則に記載されている①調達資金の使途②プロジェクトの評価と選定のプロセス③調達資金の管理④レポーティングに適合していること、外部評価機関から評価を取得していることと定めている。
【関連サイト】三井住友フィナンシャルグループ「クロスボーダーシンジケートローン(グリーンローン)取扱開始について」

HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

最新記事 by HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム (全て見る)
- SIIF、ブルーインパクトファイナンスの国際会議開催。日本版OIN(オーシャンインパクトナビゲーター)も紹介 - 2025年3月18日
- 【3/7開催】サーキュラーエコノミーの未来を創る「CIRCULAR STARTUP TOKYO」第2期、Final Demo & Exhibition Day - 2025年2月26日
- 【3/5開催】NPOカタリバと考える。子どもたちのHAPPYな未来のためにできること(Money for Good特別イベント) - 2025年2月17日
- お金のGoodな使い方をみんなで考える「Money for Good」が公式インスタグラムを開設 - 2025年1月21日
- 【1/10開催】Imagining Circular Futures:デザイン×テクノロジー×ライフスタイルから考える、循環する未来へのトランジション~CIRCULAR STARTUP TOKYO特別公開アカデミックセッション~ - 2024年12月26日