「仮想通貨の保管は取引所ではなく個人がウォレットで行う。」先月末にコインチェックからNEMが大量流出した件を受けて、そんな風潮が広がりつつある。そこで紹介したいのが、ビットコイン用クライアントウォレットのElectrum(エレクトラム)だ。第3者に頼らず、データをすべて端末に保存して取引の不正を監視するフルノードのための体制が整ったウォレットである。
ユーザーがフルノードに接続するためには多くのリソースを割く必要となり、現実的ではない。しかし、シンクライアントの仕組みを利用したElectrumのパーソナルサーバーでは、ブロックチェーン全体をダウンロードする必要がなく、すぐにインストールして使うことができるため非常に軽量だ。サーバー開発者のChristian Belcher氏は、ビットコインの長期的な安全対策のためには、すべての利用者がウォレットをフルノードに接続することが重要だと語る。
仮想通貨の流出事件が相次いで起こりその安全対策が叫ばれるなか、ウォレットには高いセキュリティはもちろん、容易に操作可能なことも求められていくことになるだろう。ITリテラシーのない一般層にも広く受け入れられるようになることが仮想通貨の未来には必要不可欠だ。
【参照サイト】Github Electrum Personal Server
【参照サイト】The Electrum Personal Server Will Give Users the Full Node Security They Need
【関連ページ】NEMとは?特徴・仕組み・購入方法
仮想通貨取引を始めるなら
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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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