家計管理プリカのスマートバンク、40.8億円調達。AIを活用した家計改善サービス強化へ

家計簿プリカ「B/43（ビーヨンサン）」を提供する株式会社スマートバンクは11月12日、投資ラウンドシリーズBの1stクローズで40.8億円の資金調達を完了したと発表した。

ラウンドをリードしたのはグローバル・ブレイン株式会社とSMBCベンチャーキャピタル・マネジメント株式会社が共同運営する「SMBC-GBグロースファンド」で、既存株主からのフォローオンに加え、新たに株式会社セブン銀行、ゆうちょ Spiral Regional Innovation 1号投資事業有限責任組合を引受先とした第三者割当増資により29.3億円を調達。今年4月に実施した複数金融機関からのデットファイナンス11.5億円と合算して、スマートバンク社のシリーズBラウンド 1stクローズの調達金額は40.8億円、2019年4月の創業以来の累計調達額は70.8億円となった。

資金はプロダクトエンジニアを中心とした採用、金融免許の取得などによる組織体制の強化に充てる。

「B/43」は、チャージ式のVisaプリペイドカードと家計簿アプリがセットになった支出管理サービス。毎月の予算をプリペイドカードにチャージして支払いを行うだけで、アプリに支出の明細がリアルタイムで反映されるため、簡単に支出管理が行える。クレカ・銀行口座連携や、手入力、AIレシート読み取り機能も搭載しており、様々な支出を同アプリ1つで管理できる。

また、夫婦や同棲カップルで使える「B/43 ペアカード」では、一つの口座で二つのカードが作れて面倒な割り勘や現金のやり取りが不要になり、ふたりで一緒に支出を確認できる。親子向けの「B/43 ジュニアカード」はキャッシュレスでお小遣いを渡し、親子でお金の管理を可能とした。

2021年4月のサービス開始からアプリは累計100万ダウンロードを突破、月間取扱高は数十億円まで拡大している。中でもペアカードは、3ケ月以上の継続率100％と支持が高い。銀行口座やクレジットカードとの連携機能、レシート読み取り機能も実装した。

同日、グローバル・ブレイン社で行われた事業戦略説明会で、スマートバンク代表取締役CEOの堀井翔太氏は「家計の見える化だけでは不十分。10年後の金融サービスは必ずAIが搭載されていると思う。今後は家計管理の効率化だけでなく、家計改善サービスの開発・提供を目指したい」とAIをさらに活用する方針を示した。

今回の資金調達を受け、生成AIを活用したAIアシスタントサービスの提供を25年春以降に実装する計画だ。合わせて金融業の免許を取得し、B/43を介してユーザーの資産形成をサポートしていく。

さらに、長期的には「AIライフプランニング」「AI貯金アシスト」「AI投資アシスト」の3つのサービスで、ユーザーの「備える」「貯める」「増やす」に貢献する。合わせて、金融業の免許を取得し、事業領域を拡大。ユーザーの資産形成を「提案、分析だけでなく実行までをサポートしていく」（堀井CEO）方針だ。

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