SIIF、休眠預金等活用制度「地域活性化ソーシャルビジネス成長支援事業」に6実行団体を採択

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一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)は11月5日、民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律(休眠預金等活用法)に基づく「地域活性化ソーシャルビジネス成長支援事業」における資金分配団体として、実行団体として採択した6社を発表した。

資金分配団体の公募は今年3月末から3ヶ月間で全国75企業・団体から申請があり、19年度の休眠預金等活用制度における実行団体の申請数としては最多となった。今回採択された6社は、「地域活性化ソーシャルビジネス成長支援事業」のもと、地域にある自然・文化・人的資源等を再定義して、可視化・価値化されビジネスにしていくことで、地域資源の循環システムの確立を目指すことを期待され、選定された。

SIIFは採択された実行団体に対し助成金総額2億779万円の財務支援を行う。さらに、事業や活動の結果として生じた社会的・環境的な変化や効果(アウトカム)を短期・長期を問わず、定量的・定性的に把握し、事業や活動について価値判断を加える「社会的インパクト評価」を行い、ソーシャルビジネスに必要な経営支援を提供していく。

6社と助成金額は、株式会社sonraku(北海道、助成金額5485万円)、株式会社ポケットマルシェ(岩手県、同3000万円)、シェアビレッジ株式会社(秋田県、同3000万円)、株式会社Ridilover(新潟県、同3000万円)、株式会社御祓川(石川県、同3294万円)、Rennovater株式会社(京都府、同3000万円)。

sonrakuは、地域の森林資源を有効に利活用する自立・分散型エネルギー設備の導入を通じ、日々の生活に必要な電力と熱エネルギーを地域に安定供給し、森林資源の地域内好循環を目指す。ポケットマルシェは、一次産業産品にかかる CtoC の産直プラットフォーム運営。そのノウハウなどを活用し、一次産業産品のオンライン購買を契機とした地方の生産現場と都市部消費者との関係強化プロセス(いわゆる「関係人口」の創出プロセス)、およびその評価指標の明確化を行う。シェアビレッジは、秋田県五城目町で数年に亘り実施し、成果を上げたコミュニティ形成・関係人口構築の知見を全国に広めるべく、各地に多様で自律分散型のコミュニティの立ち上げと運営を支援するプラットフォーム「Share Village」を開発。プラットフォームを利用して新たに立ち上がる里山、空き家・空き地、遊休施設などを活かした複数のコミュニティの運営を通して、地域外からの関係人口の流入や交流への寄与を実証する。

Ridiloverは、新潟県越後妻有で20年続く「大地の芸術祭」や、田園風景、里山暮らしの文化などの地域資源を活用した関係人口の創出・拡大と、それを通じた継続的かつ複線的なキャッシュポイントの創出により、地方における多様なライフスタイルと経済的な自立安定を両立する地域エコシステム構築を目指す。御祓川は、奥能登地域の企業を選抜し、様々な実験的取り組みにチャレンジできるアクセラレーション・プログラム「ローカルビジネスラボ〜TANOMOSHI」を設立・運営している。助成期間終了後地元金融機関興能信用金庫が創業・中間支援的な役割を担い、地域で自律的に運営される仕組みの構築を目指す。Rennovaterは、空き家等の築古物件を買い取り、必要なリフォームを行って、住宅確保困難者に安い賃料で良質な住居を提供。住宅確保困難者問題の民間解決を図る。必要に応じ地域のNPO法人などと連携して入居者へのきめ細かい支援を提供したり、地域コミュニティ形成にかかる事業も行う。

【関連サイト】一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)

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