企業向け廃棄物管理サービスや環境コンサルティングサービスを提供する株式会社サティスファクトリーは6月22日から、プラスチック資源の国内循環を実現する99%再生材ごみ袋「FUROSHIKI(フロシキ)」の供給を事業者向けに開始すると発表した。
フロシキは同グループ企画ブランド「ETHICAL PRODUCTS」に属するオリジナル商品。原料樹脂はポリエチレン(99%再生材使用)。耐熱温度マイナス30℃の耐熱温度がある。容量は45リットル(650×800 mm、ひと箱500枚入り)、70リットル(800×900 mm、ひと箱300枚入り)、90リットル(900×1,000 mm、ひと箱200枚入り)、120リットル(1100×1,200 mm、ひと箱200枚入り)の4種類。ひと箱当たりのCO2排出削減量(自社調べ)は45リットルで約30kg、70リットルで約36kg、90リットルが約32kg、12リットルが約40kgと試算する。カラーは半透明、青色、黄色で120Lは半透明のみ。
商品名は、日本で古くから愛される「包む」文化を象徴する「風呂敷」に由来する。「使い捨てされずに幅広い用途に繰り返し活きる姿は、消費社会が目指すべき価値そのもの。廃棄物を包むフロシキは資源を大切に扱う心を表す」としている。
同グループでは、廃棄物マネジメント事業の一環として、廃棄物の適正処理、削減のため事業活動から発生する不用物のリサイクルを支援してきた。とりわけ廃プラスチックの需要は大きく、海外の輸入規制や相場に影響を受けない国内循環スキームを確立する必要があった。これが、顧客から定期的に排出される使用済みプラスチックを回収し、再生材ごみ袋として還元するプロジェクトに発展したという。
「国内流通するごみ袋を含むポリエチレン袋の多くは輸入品。これにより年間58万トンの新たなごみの発生と共に、1353億円の資金流出(財務省貿易統計より)を招いている」と同社は指摘。一方で、国内生産される再生材ごみ袋、リサイクル100%をうたうごみ袋の多くは、オフグレード材(未使用のプラスチック材)を使用した、実質的な新品だ。「捨てるために生産されるごみ袋が新しい資源を浪費している実態を、事業者や消費者は知る由もない」と問題提起する。
かつて国内では、CSR(社会的責任)としてボランティアや寄付など、活動自体を評価する傾向にあった。しかし、近年では成果が言及される。SDGs(持続可能な開発目標)の達成やESG(企業価値をはかる「環境」「社会」「ガバナンス」の要素)強化は喫緊の課題だ。「フロシキは、使用量に応じて正しいCO2排出削減量を算出することができる。ごみ袋を使うというごく自然な行為が、新しい企業価値を生む環境貢献活動、すなわちサーキュラーエコノミーへ転換する。環境経済・環境経営・環境生活への参加に活用して欲しい」と呼び掛けている。
【参照リリース】プラスチック資源の国内循環を実現する99%本物の再生材ごみ袋「FUROSHIKI」を事業者向けに供給開始
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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