かつて最大手であったビットコイン交換所のマウントゴックス(Mt. Gox)の破産管財人である小林信明氏は3月17日、昨年末以降にビットコインとビットコインキャッシュ、4億米ドル以上相当を売却したが、この売却が市場価格に影響を与えたとは考えていないという見解を明らかにした。
日本のマウントゴックスは約85万BTCの損失につながるハッキングが発生した2014年2月まで、世界最大の仮想通貨取引所だった。同管財人によるビットコインおよびビットコインキャッシュの売却は、ハッキングの被害者であるユーザーへの返済の手続きの一環だ。
東京地方裁判所に3月7日に東京地裁に提出された報告書によると、ビットコイン及びビットコインキャッシュの売却は2017年9月の債権者集会から今年の3月7日の間に行われたとされていたが、今回発表された文書によると12月から2月とされていた。
多くの人々は同管財人によるこの期間の巨額の売却が、今年初めの価格急落を招いたと考えている。一方、同管財人は仮想通貨の専門家のコンサルティングの上、セリュリティを確保しつつ通常行われるのとは異なる形で、市場価格に影響が出ないように配慮しながら売却したと主張している。また、「ビットコインとビットコインキャッシュを他のアドレスに移動することは、必ずしも売却したという意味にはならず、市場価格とのネガティブな相関関係を導き出すことはお控え願いたい。」とした。
ビットコイン価格と同管財人による売却は負の相関を示していることが報じられているものの、先日のコインチェックのハッキング被害をはじめ、G20による世界的な規制強化が目に見えはじめたことで、仮想通貨マーケットは大きく冷え込んでおり、度重なる悪材料のなかに報じられた今回の報告をネガティブに受け止める投資家は少なくない。
【参考URL】第10回債権者集会報告書に関するQ&A
【参考記事】Denies BTC, BCH Sales Affected Crypto Markets
【参考記事】マウントゴックスのBTC売却、相場下落の犯人か
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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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