日本環境設計と双日、ケミカルリサイクル事業の共同推進で提携

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日本環境設計株式会社(以下、JEPLAN)と双日株式会社(以下、双日)はこのほど、JEPLANのケミカルリサイクル技術を用いたPET(ポリエチレンテレフタレート)のケミカルリサイクル事業を国内外で共同推進することに合意し、JEPLANは双日を引受先とした第三者割当増資を実施した。同時に、JEPLANの子会社であるペットリファインテクノロジー株式会社(以下、PRT)に対して、双日が同社全株式の25%分の持ち分を取得し共同事業運営することに合意した。

JEPLANは、独自のケミカルリサイクル技術「BRING Technology™」を用い、ポリエステルやペットボトルの原料であるPETから中間体であるBHET(ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート)を選択的に抽出して高純度なモノマーを回収し、ボトルグレードの高い品質基準を満たす再生PET樹脂を商業規模で製造する実績を有するとしている。同技術は、化学的プロセスで不純物を取り除けるため、石油由来のバージン樹脂と同等の品質に再生できることに加えて、リサイクルをくり返しても品質が劣化することなく、資源を完全循環できることが大きな利点であるとJEPLANは考える。

PRTは、同ケミカルリサイクル技術によるペットボトルの「Bottle to Bottle」リサイクルの商業生産実績がある世界唯一の企業であるとJEPLANは認識しており、2021年夏の工場稼働に向けて設備更新工事を行っている。工場稼働後は、年間約22,000トンのリサイクル樹脂を生産する。

双日とJEPLANは、「BRING Technology™」と双日の多地域・多分野にまたがる顧客ネットワークの活用により、原料となる廃PETの回収システムの構築と新規製造工場の建設など、ケミカルリサイクル事業の国内外での事業展開を推進していく意向だ。また、同事業を通じて、JEPLANのビジョン「あらゆるものを循環させる」と双日の企業理念「新たな価値と豊かな未来の創造」の実現に向け、地球環境に配慮した資源の完全循環の発展・拡大と、豊かで持続可能な脱炭素社会の実現を目指していく構えだ。

【プレスリリース】日本環境設計と双日がケミカルリサイクル事業で提携
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冒頭の画像の出典は、双日株式会社

※本記事は、世界のサーキュラーエコノミーが学べるメディア「Circular Economy Hub」日本環境設計と双日、ケミカルリサイクル事業の共同推進で提携より転載された記事です。

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クリューガー量子

ドイツ在住。ハイデルベルク市公認ガイド。「石油を掘りたい!」と工学を学び、日本で土木技術者として働く。その後、メキシコでスペイン語を学び、日西通訳として働く。2003年に渡独。現在ラグビーに夢中な2人の男子の母。個人ブログ:http://ameblo.jp/germanylife10/