IBM従業員が半数近くを占めるHyperledger技術運営委員会に疑念の声も。今後の拡大に向けて多様性に欠けるとの懸念

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オープンソースのブロックチェーン推進コミュニティHyperledgerの技術運営員会は9月5日、2019年~2020年委員会に選出されたハイパーレジャー技術貢献者メンバー11人を公開した。

技術運営委員会は、2015年12月にLinux Foundationによって開始されたオープンソースブロックチェーンプラットフォーム、Hyperledgerのテクニカルグループのとりまとめやプロジェクト承認、更新レビューなどを管理する責任者で構成されている。今回公開された11人のうち、5人がIBM従業員で占められていること対し、疑念の声が上がり始めている。

その要因となったのは、今回の選出にあたっての投票率が33%と少なく、IBMから5人もの委員が選出されていることにあるという。これに対しIBM側は明確な回答をしていないものの、HyperledgerのエクゼクティブデレクターBrian Behlendorf氏は、「Linuxや他のオープンソース組織も100%の投票率ではないし、期待外れの選出という理由で結果を変更することはできない」と回答した。IBMはHyperledger Fabricのプロジェクトを主に手掛けていることで知られているが、現在ではその他のHyperledgerプロジェクトであるIndyやSawtooth、Besuのサポートも手掛けている。こうした貢献と関与がIBM社員への投票につながったのだろうと、Brian Behlendorf氏はいう。

同氏は今後、委員会の拡大を提案するという意向を示しているが、多様性に欠ける基準要項の指摘などの懸念要素に対しては触れなかった。

【参照記事】IBM Now Holds 6 of 11 Seats on Hyperledger Blockchain Steering Board

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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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