グーグルとアップルの新型コロナ接触追跡。暗号通貨の導入でより安全に

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グーグルとアップルは「コンタクトトレーシング(接触追跡)」技術の共同開発を進めている。スマートフォンのBluetoothを使ってユーザーの行動を追跡し、新型コロナウィルスの感染者と濃厚接触した可能性を通知する仕組みだ。ブロックチェーンの専門家によると、両社のシステムは中央管理者への信頼に依存した仕組みであり、サイバーセキュリティとプライバシー保護に難点がある。暗号通貨の導入が解決策になるかもしれない。ビットコインとブロックチェーンニュースメディアCointelegraphが5月14日、伝えている。

グーグルとアップルは各国の公衆衛生当局向けに「曝露通知(Exposure Notification)」機能の初期APIとサンプルコードを公開した。これはBluetoothを介してIDがブロードキャストされ、その取得日時と信号強度と併せて各端末に保管する。その後、新型コロナ患者がクラウドサービスにIDを申請すると、過去2週間の濃厚接触者に通知が届く仕組みだ。

両社は、この機能を利用可能にするAPIの使用を政府機関に限定している。また、プライバシーを強化するために「BluetoothのMACアドレスのランダム化」と「ブロードキャストするIDの暗号化」を導入した。しかし、ブロックチェーンベースのバンキングアプリ アルファウォレットのビクター・ツァンCEOによると、「スパムではない(陽性反応の認証機能の欠如)」、「政府・技術企業がデータを乱用(漏洩)しない」、「サードパーティ開発者が監視目的に使用しない」等、管理者への“信頼”に依存している。

ツァン氏は代替案として、「トークン(暗号通貨)を用いたID検証システム」が迅速な監査と信頼の最小化に役立つと主張する。この動作を簡略化すると次のようになる。まず、各ユーザーはIDに紐づいたトークンを生成し、各トークンは個人の位置データを含む最新ステータスを刻む。トークン、及びIDはユーザー端末でのみ管理でき、陽性反応が出た場合にクリニックが発行する証明書をユーザーが公的レジストリにアップロードする。回復によりステータスが変更され、一定期間が経過したトークンは焼却される。

ツァン氏によると、トークンスクリプト(プログラム)は、アプリケーションサービスとスマホの通信ポイントとして機能するため、政府やサードパーティの関与を排除でき、プロセスは完全に分散化される。同氏はまた「ゼロ知識証明」などの秘匿化技術を組み合わせることで、新型コロナ陽性患者の機密情報を明かさずに「いつ、どこで濃厚接触したか」を管理できると加えている。

トークン(暗号通貨)を用いたID検証システムは、プライバシーを犠牲にすることなく、サードパーティにデータ管理を委ねることなく、大規模な検証を可能にする。ツァン氏はまた、Bluetoothのセキュリティ制限と不確実性、政府による監視アプリケーションの脅威を回避する「よりシンプルな選択肢」としている。

【参照記事】How to Keep Data Private With Google and Apple’s Contact Tracing App

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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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