イーサリアムの創設者の一人であるVitalik Buterin氏は2月23日、デベロッパー会議で「イーサリアムのガバナンスモデルに欠陥はない」と語った。同氏がこう発言したのは、現在コミュニティメンバーが注目するERCで、1月に「問題提起」されたイーサリアムが盗難された際の資金を被害者が取り戻すリクエストするERP(Ethereum Recovery Proposals)であるEIP 867を巡る議論が活発となっていたことが背景にある。
EIP 867は、2016年のTHE DAO事件を容易に想起させることから多くのメンバーが反対している。EIP 867を巡っては、イーサリアムの開発者が辞任する事態にまで発展している。
Vitalik氏によると、これは「問題提起」のプロセスに透明性が欠如していることが原因で、「EIP 867は外部の多くのコミュニティメンバーから実際に実行もしくは承認されたERCと比べても多くの点でクローズドな面があるように見えてしまう。」と語っている。
イーサリアムは技術の標準化に対して積極な姿勢をとっており、イーサリアム上における技術仕様を文章化したERC(Ethereum Request For Comments) が誕生した。ERCでは、まず「問題提起」として議論が開始され、最終的にはEIP(Ethereum Improvement Proposals)として採択される。
EIP 867のステータスは未承認の「draft」状態だが、厳しいコメント増加していたにもかかわらず3週間も議論が続いていた。イーサリアムのガバナンスの改善努力を行うGreg Colvinは、こうした事態を受けて「デベロッパーは提案の早期段階の性質を理解するためにもっと多くのことができる」と主張した。
【参考記事】Ethereum Governance ‘Not That Bad’ Says Buterin Amid Fund Debate
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