環境省は7月8日、「環境サステナブル企業についての評価軸と評価の視点」を公表した。
環境サステナブル企業とは、持続的成長に向けて環境要素を企業経営などに戦略的に取り込んでいる企業。同省は環境要素を経営に統合する企業の情報開示と投資家による開示情報を用いた企業価値評価の実務を促進するための活用を呼び掛けている。
ESG投資への機運が高まる中で、同省もより実務的・実践的に環境を中心としたESG投資の考え方を広める取り組みを行っている。その一つとして「持続可能な中長期的な成長に向けて企業との建設的な対話を志向する」(同省)機関投資家を念頭に、環境情報と企業価値の関連性について議論を重ね、「環境情報と企業価値に活用するための考え方に関する報告書」を今年5月に公表した。
さらに、環境要素が企業価値に与える影響の理解に基づく投資判断を普及させるとともに、企業が環境要素を踏まえた経営を行い、その状況を開示することを促進するため、「環境サステナブル企業評価検討会」で取りまとめたのが今回の評価軸と評価の視点だ。
ESG情報を投資判断に統合して行おうとする投資家が、開示された環境情報を見る際のポイントとして参考にするほか、企業経営の中で、環境課題を重要な項目として特定している場合に、どのような取組や情報開示が必要か、事業者が中長期的な企業評価を行う投資家の視点を理解する際の参考にするなどの活用が考えられるという。
評価軸と評価の視点を活用して、環境サステナブル企業を表彰する制度を今年度新設する予定。採点表等の公表は8月を予定する。
【参照リリース】環境省・「環境サステナブル企業」についての評価軸と評価の視点の公表
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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