金融庁は12月14日、今回で第11回会合となる「仮想通貨交換業等に関する研究会」を開催し、過去の会合で議論された仮想通貨規制に関する報告書を公表した。
本研究会は、コインチェック社の管理する顧客の仮想通貨が外部に流出した事案や仮想通貨交換業者の内部態勢などの不備、仮想通貨の投機性についての指摘に対応するかたちで設置された。今回の報告書では、仮想通貨交換業者が保有する顧客の仮想通貨が流出した際の弁済方針の策定・公表、顧客の仮想通貨の管理体制についてやインサイダー取引などに対する対応、機関投資家に向けた仮想通貨の保管・管理サービスであるカストディ業務における規制など、仮想通貨デリバティブ取引への規制の必要性などについて触れられている。
金融商品取引法における具体的な事例と比較されながら、仮想通貨取引の実態をベースに検討・対応をしていくことが重要だとして締められている本報告書。ICOへの対応や情報開示の仕組み、経過措置のあり方についてもまとめられているが、仮想通貨の特性上、一国での対応に限界があることから今後は国際的な協力の中で規制への対応が進んでいくことが考えられる。
【参照URL】仮想通貨交換業等に関する研究会 報告書(案)
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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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