昨日のマーケットは注目されていたアメリカのCPIが発表され予想外に強い数字が発表されたことで、株式市場は急落。NYダウは1,200ドル以上下落しており、今年最大の下げ幅となっており、NASDAQは5%以上の暴落とも言える動きとなっている。
米国債金利も急騰しており、10年金利は3.46%まで大幅上昇。ドル円は141円台半ばから一気に急騰し、年初来高値である145円を再度トライするような動きになっており、144.95付近まで到達したが、再度高値更新とはならず、144円台半ばで推移する動きとなっている。
この値動きの背景としてはこれまでレポートでも記載していた通り、様々な経済指標で物価が鈍化する兆しのヒントとなる数字が色々と発表されており、市場は先んじて株式市場が回復するとの見通しから株高方向で先週末から推移していたことからポジションはロング方向へ大きく短期的に傾いていたと言えるだろう。ドル円に関してもロングポジションが一旦調整局面を迎えていて、141円台まで調整していたことから、市場は大きく物価が抑制される方向に傾いていたことがわかるだろう。
9月の利上げ見通しはCPIを受けて0.75%の利上げを完全に織り込んでおり、先物市場は1.00%の観測も浮上しており現在33%の確率で1.00%が織り込まれていることがわかる。
ドルが急騰していることで足元欧州通貨が上昇していた分を全て吐き出す展開となっており、ユーロドルは再度パリティを割れて下落する動き。
米ドルの上昇によって、ゴールドも大幅下落しており、原油価格も株式市場が下落する中で85ドル付近まで下落する動きとなった。
仮想通貨市場もビットコインが株安に連れて大幅下落しており、引き続きビットコインは株式市場の動向に左右されやすいということが確認できる動きに。22,000ドル付近から、20,000ドル台前半まで下落しており、しっかりと反発しそうなチャートになりつつあったが、やはり崩れるときは早いという印象となる動きとなった。
イーサリアムも1,500ドル台後半まで下落しているがビットコインよりは強い地合いとなっており、マージの行方が今後どうなるのかでイーサリアムは方向性が変化するだろう。マージを控えて短期的にヘッジをしているのか、ファンディングレートが以上なマイナス圏になっているということは面白い動き。
これが短期的なヘッジなのかマージを期待していない人たちがポジションを取っているのかわからないがこのマイナスは異常と言えるだろう。
ビットコインのレバレッジレシオが昨日急落する中で大幅低下しており、ロングの清算量も大きく増加していることから短期的なロングポジションが一気に吐き出されている様子。
仮想通貨市場のニュースではFTXがスウェットコインの取り扱いを開始しており、STEPNのバブルが崩壊した後にどこまでスウェットコインが耐え切れるのか気になるところ。
またアメリカの大手金融関連であるシタデル・セキュリティーズやフィデリティ・インベストメンツ、チャールズ・シュワブ等が共同で仮想通貨取引所EDX Marketsをローンチすると発表しており、引き続き伝統的な金融機関が仮想通貨市場に参入するという動きは続いている状況。
ポジションは日経平均、NYダウともに大きく利益を取れたため、朝方利益確定を行った。
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中島 翔
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