暗号資産マイニングのグローバルリーダーとして知られるArgo Blockchain plcは、暗号資産事業に関わるスコープ1、2、3の温室効果ガス(GHG:Greenhouse Gas)排出量について「クライメートポジティブ」となったことを報告している。
温室効果ガス排出量の算定方法には、Greenhouse Gas Protocol(GHGプロトコル)の基準の利用が推奨されており、国際的なデファクトスタンダードとなっている。この基準は、事業者自らによる温室効果ガスの直接排出である「スコープ1」、他者から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出である「スコープ2」、事業者の活動に関する他者の排出である「スコープ3」、の3つに分かれる。
参照URL:「国際的な気候変動イニシアティブへの対応に関する ガイダンス」より抜粋
同社では、「気候システムに対する危険な人間の干渉」と戦うための国際環境条約「UNFCCC」や暗号資産業界の脱炭素化を目指すイニシアチブ「Crypto Climate Accord」に署名。これに伴い、同社は2020年・2021年のスコープ2排出量に対応するために水力および風力の再生可能エネルギークレジットを購入、スコープ3の排出量についても検証済みの排出削減量を購入している。
Argo Blockchain plcは、21,000台以上のマイニングマシンを保有しており、毎秒1,075ペタハッシュ以上の発電が可能な暗号資産マイニング企業だ。ビットコインなどPoW(プルーフ・オブ・ワーク)をコンセンサスアルゴリズムに採用する暗号資産は、昨今の脱炭素トレンドの中でマイニングにかかる電力消費が問題視されており、暗号資産業界においてもマイニングにおける環境負荷低減が一大トピックとなっていた。

HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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