米国の教育省は、修了記録の共有方法としてブロックチェーン活用を模索するため、アメリカ教育協議会(ACE)に研究資金を交付した。ACEは就業機会の不平等問題をブロックチェーンで解決しようとしている。2月6日、ACEが公式ウェブサイトで伝えている。
全米1700以上の大学、高等専門学校を含む高等教育組織の統括・調整を行うアメリカ教育協議会(ACE)は、「教育ブロックチェーンイニシアチブ」を立ち上げた。イニシアチブは教育機関と雇用者間のデータ共有におけるブロックチェーンの可能性を検証し、教育と労働功績の公平性を改善するアプリケーションを模索する。また、今年後半に開始予定の実証実験のプロセスの基準の策定に着手する。
ACEのテッド・マイケル会長は、ブロックチェーンが「雇用機会を求める人々に、自分で修了記録を管理できる機会を提供する」と期待を表している。ひいてはK-12(幼稚園から高校卒業までの13年間)と高等教育機関、そして労働者間の学習・達成データのシームレスな移送も視野に入れている。
ACEのイニシアチブの目指すところは、教育省が長年取り組んできた「訓練・教育機関にかかわらず、学生が自分の修了記録を所有する」という課題に対するソリューションとなりうる。将来的には、年間支出約870億ドルの企業研修市場が管理する取得スキルや功績、738,000種に及ぶ資格情報の記録と共有方法に活用される可能性もある。
教育省の政策開発部門のジム・ブリュー事務次長は、「スキルと知見を実証する仕組みが、教育を雇用機会に変える鍵だ」と強調している。まもなく教育省はACEと共同で、教育ブロックチェーンイニシアチブを監督する運営委員会を設立する計画だ。
HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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