ReFi特化チェーン、ウォレット、マーケットプレイスなど、環境問題解決のために複数プロジェクトを同時に推進する「Evadore」とは?

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目次

  1. Evadoreとは?
  2. 独自トークン$EVA
  3. 展望と考察

Evadoreとは?

「Evadore」は世界中の環境問題を解決するために設立されたReFiプロジェクトです。1つのプロジェクトを推進しているわけではなく、独自チェーン、ウォレット、マーケットプレイスなど、複数のプロジェクトを同時に推進しています。その活動内容を見ていきます。

EvaChain

EvaChainはEvadoreが独自に構築しているブロックチェーンです。イーサリアムベースで構築されており、SolidityでDappsの開発が可能です。世界の炭素排出量を削減するために構築され、EvaChain自体もカーボンフリーのブロックチェーンとして稼働しています。

具体的にはその取引で発生する手数料の大部分を植林や水力・風力・太陽光発電所の建築に投資しており、独自施設を持つこと、もしくは植林によるカーボンクレジットの生成でカーボンフリーを実現しています。現在、約2万3千のウォレットアドレスが存在しています。

EvaLabs

EvaLabsは、EvaChain およびそのエコシステム内のその他のテクノロジーのサポートに特化した組織です。ブロックチェーン起業家や既存のスタートアップに対して、資金を提供することで、環境活動家を集め、投資し、力を与え、リードしています。これから紹介するウォレットやマーケットなどのEvadoreエコシステムはこのEvaLabsを中心にして形成されています。

参照:EvaLabs

GreenWallet

GreenWalletはEva Chain上に構築されている暗号資産ウォレットです。すべてのネットワークから暗号資産を安全にGreenWalletに転送し、暗号資産の保管や送金、NFTの管理などに加えて、Dappsへ接続することが可能です。

参照:GreenWallet

EvaPay

EvaPayは、友人、家族、顧客から支払いを受け取ることができる暗号資産決済ソリューションです。ウォレットは個人の資産管理ですが、EvaPayはより日常生活のキャッシュレスを推進するソリューションです。導入することで非接触で暗号資産のやり取りが完了します。また、EvaPayに統合されたEvaBackシステムにより、送金金額に比例した $EVA を獲得できるようになります。

参照:EvaPay

EvaForest

EvaForestはEvadoreエコシステム内に設立された森林プロジェクトです。世界に排出される炭素排出量を相殺するために酸素排出量が最も多い木を世界の都市に植林することをサポートします。都市ごとにカーボンオフセットするために必要は樹木の数を算出し、そこに近づくサポートを行っています。

参照:EvaForest

EvaStore

EvaStoreはEvaChain上に発行されているカーボンクレジットのマーケットプレイスです。$EVAを使用してカーボンクレジットの購入が可能であり、それらの取引手数料も再生可能エネルギーへの投資などに利用されます。

参照:EvaStore

CarbonEva

CarbonEvaは日々の活動で発生する二酸化炭素排出量を計算し、排出される二酸化炭素の量を削減する方法についての提案を得ることができるアプリです。いわゆる炭素排出量を可視化するフットプリント領域のアプリです。CarbonEvaアプリのタスクを完了して得られる$EVPは$EVAに変換することができます。

参照:CarbonEva

尚、これらのプロジェクトの全てが現在稼働しているわけではなく、これから実現予定のプロジェクトも含んでいます。中でも、EvaPayとEvaStoreに関しては今後のロードマップの中に含まれていました。

独自トークン$EVA

プロジェクトの説明時にも出てきていましたが、Evadore(EvaChain)は独自トークンの「$EVA」を発行しています。分配は以下の通りになっています。

参照:TOKENOMICS

2023年8月にエアドロップとIEOを実施し、9月に大手取引所への上場を果たしました。上場した取引所はP2PB2B、BitMart、XT Exchange、LBank、Bitgetなどです。
まだ上場して日付が浅いのでそこまで参考になりませんが、執筆時点のトークン価格も紹介しておきます。上場後に盛り上がりを見せて、現在は上場価格付近を推移しています。

展望と考察

ここまでEvadoreについて解説してきました。ドキュメントに書かれているロードマップでは、今後もクリーンなブロックチェーンとしてエコシステムを拡大し、世界の気候変動や環境問題を食い止めることが大きな目標とされています。具体的には、Dappsの招致、コミュニティの拡大、パートナーシップの拡大、EvaPayやEvaStoreのリリースなどが書かれていました。

NEARやPolygon、KYOTO Protocolなど、カーボンフリーのブロックチェーンがここ最近特に勢いを増しています。web3の世界に限らず、カーボンニュートラルが求められる時代になってきており、ブロックチェーンもその電力消費量に関して対応を迫られる事態になっています。

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その中でも、特にReFiに特化する独自チェーンの誕生は今後のReFi市場の急拡大を期待するものではありますが、やはり独自チェーンを中心とするエコシステムの構築は非常に難易度が高いです。少し前にReFi系のL1ブロックチェーンとして有名であった”Celo”が独自L1からイーサリアムのL2へ移行することを発表しました。以前から活動しており、一定の知名度とユーザー数のあったCeloでもイーサリアムエコシステムに参加することにしており、独自エコシステム構築の困難さがわかります。

ReFi系のプロジェクトも採用するチェーンはReFiに配慮したチェーンを選択したいと考えますが、やはりそのエコシステム上にどれだけのユーザーがいるのかは非常に重要な要素となってきます。そうなると、すでに多くのユーザーを抱えているチェーンは強いです。もちろんまだまだweb3ユーザーは少ないので、これからのエコシステム闘争において追い上げることは可能だと思います。

Evadoreもその構想自体は素晴らしく、その構想のために複数プロジェクトを一気に展開しようとしているというReFiの中でも珍しいプロジェクトですので、応援しながらも、引き続き情報を集めていきたいと思います。