注目のスポーツNFTプロジェクト – 株式会社ドリコムとWIN3株式会社が創るSports3の世界

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今回は、Sports3について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. 「Sports3」とは
    1-1.「Sports3」の概要
    1-2.「Sports3」開発の背景
  2. 運営企業
    2-1.「株式会社ドリコム」の概要
    2-2.「WIN3株式会社」について
  3. 「Sports3」の特徴
    3-1.スポーツ業界の新たなコミュニティ
    3-2.NFTを活用したコミュニティ運営
    3-3.業界に精通したプロジェクトチーム
  4. 「Sports3」の今後の展開
    4-1.第1弾「Sports3 Collection」の販売
    4-2.ロードマップ
  5. まとめ

株式会社ドリコムは、ゲーム事業を主軸に国内外で展開しています。また、WIN3株式会社の代表取締役社長である太田雄貴氏は、日本フェンシング協会会長の経歴も持っています。そして、2023年2月には、両社が手を組み、サスティナブルなスポーツプロジェクト「Sports3(スポーツスリー)」を始動しました。

Sports3は、Web3.0の技術と、コミュニティとアスリートの力を組み合わせて、スポーツ業界をより持続可能なものにすることを目指す新進気鋭のプロジェクトです。そして、このプロジェクトは早くも2023年6月2日に、初のNFT(非代替性トークン)販売を実施すると発表しています。

本記事では、注目のスポーツ業界の持続可能性プロジェクト「Sports3」について、その全体像、特色、そして今後の動向について、一緒に見ていきましょう。

①「Sports3」とは

1-1.「Sports3」の概要


「Sports3」は、日本のゲーム業界と出版業界の大手、「株式会社ドリコム」と、元日本フェンシング協会会長である太田雄貴氏が率いる「WIN3株式会社」が共同で立ち上げたサスティナブルプロジェクトです。「Sports3」プロジェクトの目標は、アスリート、アーティスト、そしてサポーターが幸せに感じられるような活気あるコミュニティの発展を促すこと、そしてスポーツ業界がWeb3.0の力を利用してさらなる持続可能性を追求することです。これらの目標達成のために、プロジェクトは様々な方向から取り組みを進めています。

WIN3株式会社の代表取締役社長であり、プロジェクトの発起人でもある太田雄貴氏は、日本初のフェンシング銀メダリストとして、そして日本フェンシング協会の会長として長年にわたりスポーツ業界に深く関与してきました。そのような経験を持つ太田氏を中心に、Sports3プロジェクトは進行しています。このプロジェクトは、「現役のアスリート、引退後のアスリートを支援する仕組みを構築する」ことと、「寄付だけに頼らない、スポーツコミュニティをサポートする仕組みを構築する」こと、これら二つのビジョンに向けて活動を展開しています。

1-2.「Sports3」開発の背景

プロジェクトの発起人である太田雄貴氏は、Sports3を開発した背景について、アスリートが抱えているいくつかの課題があったと語っています。

例えば、競技生活の中で陽の目を見ることができるアスリートは全体のほんの一握りであり、勝者の後ろにはたくさんの陽の目を見ない選手が存在しますが、どのアスリートであっても、彼らは自身の人生の大半の時間を競技と向かい合う準備や練習に費やしています。しかし、そこに込める時間や熱量は同じであっても、大きな舞台で勝った選手にしか注目が集まりにくいという現状があることもまた事実です。太田氏はその原因について、勝つこと以外の、社会に認知されるための「IMPACT(価値や影響力)」の産み方が形成されていないという点を挙げています。昨今ではアスリートの「セカンドキャリア問題」もよく取り上げられるようになっており、アスリートにとっての重要な問題の一つとなっているため、​その解決に向けて、現役の時からIMPACTの産み方を意識することが大切だと説明しています。

また、太田氏は、スポーツの世界における情報共有や交流の有り方について独自の視点で考えています。同じスポーツという共通項を持つにもかかわらず、競技ごとに垣根があるため、それを超えた交流や情報の共有が十分に行われていないと語ります。この垣根の存在は、トレーニング、メンタル、栄養といった分野で有益な情報が十分に共有されないことを生んでいます。これらの情報は、競技を超えて共有され、参考にされるべきものです。この状況を改善したいとの思いから、太田氏はSports3プロジェクトを立ち上げました。

さらに、同氏は「縦の多様性」についても触れています。つまり、世代を超えた情報共有や交流の場が不足しているとのこと。この点について、太田氏は、日本特有の縦社会に問題がある一方で、異なる世代や競技の人々から学ぶことが、アスリートたちの視野を広げ、競技生活や引退後の人生をより豊かにすると信じています。また、スポーツ界とその他の社会との接点が少ないことにも言及されています。社会全体からの多角的な視点が不足することで、アスリート自身が自己を客観視する力が育たず、スポーツと社会、そしてサポーターとアスリート間の意識的な距離が広がる傾向にあると指摘しています。この結果、アスリートたちは多様性に富んだ他者との交流が少なく、「自分の可能性」を狭めてしまうという状況が生まれやすいと述べています。事実、オリンピックのメダリストである太田氏自身も、親や寄付者の支援に頼るケースが多いと語っています。

そこで、Sports3ではこのような課題に取り組みます。寄付に頼らないサポート体制を提供し、Web3.0とその力を用いたコミュニティを通じて、これらの問題を解決していきたいという意志を明らかにしています。

2.運営企業

2-1.「株式会社ドリコム」の概要

Drecom
株式会社ドリコムは、2001年11月に設立され、ゲーム開発や出版事業を手がける日本の企業です。ブログサービス事業で卓越した業績を遂げたドリコムは、2006年に東京証券取引所マザーズへの上場を果たしました。この成果により、ドリコムは日本を代表する企業の一つとしてその名を広く知られるようになりました。

ドリコムは主にゲーム事業、メディア事業、そして出版・映像事業を手掛けています。ゲーム事業では、国民的人気アニメをベースにしたゲームアプリなど、数々のヒット作を生み出してきました。メディア事業では、創業当初から続くブログサービスを中心に、様々なインターネットサービスを開発し、運用しています。その知識と経験を活かし、新たなサービスの開発にも注力しています。さらに、出版・映像事業では、「ドリコムメディア」ブランドを立ち上げ、ウェブトゥーン、ライトノベル、コミック、メディアミックスの四つを柱に据えた「DREレーベル」を展開。また、「ドリコムメディア大賞」という新人公募も行っており、感動を呼ぶ作品の創造に力を注いでいます。

ドリコムの目指すのはただヒット作を生むことだけではなく、メディアミックス展開を通じた作品価値の最大化です。

2-2.「WIN3株式会社」について

Win3
WIN3株式会社は、2016年に設立され、代表取締役社長として太田雄貴氏が務める日本の企業です。

WIN3のビジョンは「日常に文化を感じる」こと。多様なエンターテイメントを時代とともに進化させ、広く感動を届けることを目指しています。「平時では娯楽に、有事では癒しに」というスローガンを掲げ、文化産業が人々の心に喜びや安らぎをもたらす存在であると社会が認識するよう、努力を続けています。

3.「Sports3」の特徴

3-1.スポーツ業界の新たなコミュニティ

Sports3というプロジェクト名には、「SPORTS」、「SUPPORTERS」、「SOCIETY」の三つの視点から関わる人々と、喜びや感動を共有するという願いが込められています。これらの体験を金銭面でも持続可能な形にし、新たなコミュニティを作り上げていく、それがSports3の理念です。

Sports3では、参加アスリートが国際大会に出場することを通じて、全てのコミュニティメンバーが一喜一憂する経験を実現したいとしています。また、コミュニティを通じて新しい視点やチャンスを得ることで、アスリート、アーティスト、サポーターそれぞれが自らの人生を豊かにする環境を提供したいと述べています。このコミュニティは、従来のスポーツ業界の枠を超え、アスリートやアーティスト、そしてサポーター全てがメリットを享受できる新たなプラットフォームを目指しています。

3-2.NFTを活用したコミュニティ運営

Sport3 Pass
Sports3は、次の二つのNFTを発行するとしています。

  • Sports3 Pass: 主にアスリートを中心に発行されるプロジェクトパス
  • Sports3 Collection: アーティストとのコラボレーションを通じて、特定のテーマごとに作成するコレクション要素を持つNFT

保有するNFTは、コミュニティメンバーとしてSports3が目指す未来を共創する証となります。これらのNFTは、サポートしたい競技やアスリートとの共感を生み出すだけでなく、NFTの価値上昇によりアスリートへの貢献も期待されています。これらのNFTは資産として運用することも可能ですが、Sports3の理念に共感してNFTを保有している方に対して、Sports3 Collectionの優先購入権やプロジェクトの方針決定への関与などの特典を増やすことで、コミュニティが中長期にわたり活性化し続けることを目指しています。

Sports3 Passはアスリートの応援やサポートという観点から、プロジェクト初期では一般販売は行わないとしています。しかし、コミュニティの成熟に伴い、その提供範囲を拡大していくと語っています。また、Sports3が今後掲げる計画として、アーティストと協力し、特定のテーマに基づいて作成される「Sports3 Collection」の販売があります。Sports3 Collectionの所有者に対しては、テーマに連動したコミュニティイベントへの特別招待など、さまざまな特典が用意されています。Sports3 Collectionの売上はプロジェクト運営のために使われるだけでなく、アスリートへのサポートのためにも使われる予定で、その具体的な使い道はコミュニティ全体で決定されるとのことです。

3-3.業界に精通したプロジェクトチーム

プロジェクトの立ち上げ者である太田雄貴氏をはじめ、Sports3のプロジェクトチームはスポーツ界に詳しい人材で構成されています。チームメンバーには、プロラグビー選手で日本代表の経験もある山田章仁氏、プロテニスプレーヤーの越野由梨奈氏、そしてカヌースラロームで日本人およびアジア人初のオリンピックメダリストである羽根田卓也氏などが名を連ねています。これらのアスリートたちは、それぞれの競技で素晴らしい成績を残してきた経験をもとに、Sports3プロジェクトの成功に寄与しています。

4.「Sports3」の今後の展開

4-1.第1弾「Sports3 Collection」の販売

Kotaro Yamada
既に述べたように、2023年6月2日に、Sports3が初のNFT販売を予定していることが公表されました。コミュニティが立ち上がって以来、太田氏を中心に33回の「Spaces(スペース)」が開催され、参加アスリートへの「Sports3 Pass(NFT)」の発行、応援イベントの開催などが行われました。

このNFTコレクションの保有者には、Sports3に参加するアスリートの応援や、アスリートとのe-sports体験、特別チケットの提供など、多様な特典が用意されると発表されています。さらに、このNFTアートは世界的に活躍する彫刻家、Kotaro Yamada氏がデザインを手がけており、その作品自体にも大きな注目が集まっています。

4-2.ロードマップ

Sports3の設立とコミュニティ成長

2023年 夏
  • 支援対象となるアスリートの公募開始
  • 第2弾「Sports3 Collection」の販売

コミュニティの更なる成長と協力関係の拡大

2023年 夏
  • コミュニティの理念に共鳴する企業とのパートナーシップ形成
  • スポーツブランドとの共同企画の実現
  • 支援対象となるアスリートの再度の公募
2023年 冬
  • 他のNFTプロジェクトとの共同作業の実現
  • 第3弾「Sports3 Collection」の販売

オリンピックイヤーに向けたコミュニティの成熟とユーティリティの強化

2024年 春
  • ライフスタイルブランドとの協力関係の実現
2024年 夏
  • 第4弾「Sports3 Collection」の販売

5.まとめ

Sports3は、株式会社ドリコムとWIN3株式会社によって2023年2月に立ち上げられた新進気鋭の持続可能性に重きを置いたプロジェクトです。日本初のフェンシング銀メダリストである太田雄貴氏を中心に、「スポーツ業界をWeb3.0によってさらに持続可能にする」というビジョンを掲げ、これまでとは一線を画した新しいアプローチでスポーツ業界の課題解決に取り組んでいます。Sports3に興味をお持ちの方は、公式ウェブサイトを定期的にチェックし、最新情報を逃さないようにしてください。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12