「食べる」で稼ぐ Web3 x 口コミの新サービス『EatnSmile』アプリについて解説

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今回は、Web3 x 口コミの新サービス『EatnSmile』アプリについて、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

2023年5月5日、スペインのゲームファイナンス(GameFi)企業、Sharefull, S.L.が開発した「Eat to Earn(食事と評価で収益を生む)」という新たなコンセプトに基づいた、GameFiアプリ「EatnSmile」が正式にリリースされました。日本を始め世界中の飲食店で利用可能になっています。

EatnSmileは飲食店で食事をした後、その店のレビューを書くことで報酬となるトークンを獲得できる新規サービスです。そこで今回は、「EatnSmile」の概要や特徴について詳しくご紹介いたします。

目次

  1. 「EatnSmile(イートアンドスマイル)」とは
    1-1. 「EatnSmile(イートアンドスマイル)」の概要
    1-2. 「EatnSmile(イートアンドスマイル)」開発の背景
  2. 開発元である「Sharefull, S.L.」
    2-1. 「Sharefull, S.L.」の概要
  3. 「EatnSmile(イートアンドスマイル)」の特徴
    3-1. 「Eat to Earn(食べて稼ぐ)」モデルのGameFiアプリ
    3-2. ユーティリティトークンである「STARトークン」
    3-3. ガバナンストークンである「NARUTOトークン」
    3-4. 二種類のトークン獲得方法が存在する
    3-5. 初期投資が必要ない
  4. 「EatnSmile(イートアンドスマイル)」の今後の展開
    4-1. AMA開催
    4-2. 「Zaif INO」とのパートナーシップ提携
    4-3. パートナーシップのさらなる拡大
  5. まとめ

1.「EatnSmile(イートアンドスマイル)」とは

1-1.「EatnSmile(イートアンドスマイル)」の概要

Sharefull, S.L

「EatnSmile」は「食べて稼ぐ」をコンセプトにしたゲームファイナンスアプリで、これはスペインのGameFi企業、「Sharefull, S.L.」によって生み出されました。このアプリは「Avalanche」や「Polygon」のプラットフォームで利用可能で、ランチタイムや友人とのカフェ時間、仕事後のドリンク、記念日のディナーや休日の外出先で見つけた飲食店など、さまざまなシーンで利用することができます。

具体的には、飲食店を利用した後に無料で口コミを投稿するだけで、報酬としてトークンを獲得できます。得られたトークンは他の飲食店で利用したり、既存の仮想通貨と交換して現金化することも可能です。つまり、「EatnSmile」を利用することで、食事を楽しみながら報酬を得ることができるという、これまでにない画期的なサービスなのです。

1-2.「EatnSmile(イートアンドスマイル)」開発の背景

EatnSmileの開発企業Sharefull, S.L.の森岡逸平CEOは、楽天グループで勤務していた当時の体験がきっかけで、当サービスを考案したといいます。森岡氏が日本各地の支店に出張していた際、地元の人のみぞ知る美味しいものに出会い、感銘を受けています。それと同時に、インターネット上では報酬目当てのフェイクレビューが多く、本当に美味しいものが埋もれてしまっていることを問題意識として感じたということです。

これに対する解決策として、彼はユーザー間でレビューを評価し合う、そして不正なレビューや悪質なユーザーを報告できるシステムを思い描きました。このアイデアがEatnSmileの創設へとつながり、美味しいものを地域を超えて全国、さらには世界中の人々に紹介することを志します。

EatnSmileは、ユーザーが口コミを共有し、情報の提供者に対して報酬を分配する形で、地域活性化を促す新たな「Web3.0」のスタイルを模索しています。これにより、美味しいものを通じて全世界に笑顔を広げることができることを期待して、EatnSmileの開発が進められました。

2.開発元である「Sharefull, S.L.」

2-1.「Sharefull, S.L.」の概要

EatnSmile
「Sharefull, S.L.」はスペインを拠点とするGameFi企業で、EatnSmileの開発および運営を行っています。

この会社は、森岡逸平CEOを中心に組織されています。その他の主要なメンバーには、GameFiギルドの運営やSNSマーケティング等に深い知見を持つ茶圓将裕氏や、大手クリプトプロダクト会社のUIUX責任者が含まれています。その他、メタバースやNFT関連の企業にてアドバイザーを務めるCXコンサルティングのCEOや、ブロックチェーン業界をリードする開発チームの参画など、世界8カ国以上から、それぞれの分野におけるプロフェッショナルがコアメンバーまたはアドバイザーとして参画しています。

さらに、「Sharefull, S.L.」は「シェアフル」と名付けられたWeb 3.0プラットフォームも運営しています。これは、食に対する前向きな行動を促進し、世界の課題解決に貢献する目的で設立されました。同社は、「食」を人々の基本的な需要と位置づけ、生命と日常生活を支える不可欠な要素と捉えています。しかしながら、同時に飲食業界における大企業によるプロモーションの独占的な存在に対しては、問題視しています。そのため、そのような現状を打破すべく、「シェアフル」やEatnSmileなどのサービスを展開し、飲食業界の改革に向けた取り組みを進めています。

3.「EatnSmile(イートアンドスマイル)」の特徴

3-1.「Eat to Earn(食べて稼ぐ)」モデルのGameFiアプリ

EatnSmileは、「食べて稼ぐ」モデルを導入したGameFiアプリです。これまで「Play to Earn(遊んで稼ぐ)」や「Move to Earn(運動して稼ぐ)」モデルを採用したGameFiアプリが人気を博していましたが、EatnSmileは「食」という新たな視点からアプローチしています。

具体的には、レストランやカフェなどの飲食店で食事を楽しんだ後、その経験について口コミを投稿するだけで、仮想通貨のトークンを獲得することができます。獲得したトークンは、他の店舗での支払いに使用することができるだけでなく、他の仮想通貨と交換して現金化することも可能です。EatnSmileは、食事を楽しむだけで報酬を得るという新たなGameFiアプリの形を提供しています。

3-2.ユーティリティトークンである「STARトークン」

EatnSmileのプラットフォームでは、「STARトークン」というユーティリティトークンを導入しています。STARトークンは主に、アプリで口コミを投稿したときなどに報酬として獲得できます。また、これを既存の仮想通貨と交換し、仮想通貨取引所を通じてほかの既存の仮想通貨と交換して、現金化することも可能です。

EatnSmileでは、ユーザーが獲得したSTARトークンを使い、無料でNFTを発行(ミント)することができます。このとき、一つのNFTを発行するためには「100STAR」が必要となります。さらに、すでに利用されたSTARトークンは、EatnSmileのスマートコントラクトにより自動的に全額破棄(バーン)されます。バーンとは、実質的にトークンを消去することを指します。具体的には、誰もアクセスできないアドレスにトークンを送り、これらのトークンが二度と使用されないようにします。EatnSmileではこのバーン処理を通じてSTARトークンの流通量を調整し、その価値を安定させています。

3-3.ガバナンストークンである「NARUTOトークン」

EatnSmileは、STARトークンとは異なるトークン、「NARUTOトークン」を運用しています。これはデュアルトークンモデルを採用しているためで、NARUTOトークンはいわゆるガバナンストークンと呼ばれます。このトークンを保有している量によって、EatnSmileの運営に対する投票権を得ることができ、アプリの今後の方針について発言権を持つことが可能となります。

3-4.二種類のトークン獲得方法が存在する

EatnSmileでは、ユーザーがトークンを得るための2つの方法が提供されています。

1つ目の方法は、飲食店での食事体験について口コミを投稿することでトークンを獲得する方法です。これは先述した通りです。

2つ目の方法は、「飲食店NFTページ」を作成することです。これは特定の飲食店についての詳細情報を共有するページで、店主やユーザー自身が作成できます。このページはNFTとして売買可能で、ページの広告スペースを活用することで収益を得ることもできます。

さらに、EatnSmileでは決済手段やガバナンストークンの保有量、そしてEatnSmileへの貢献度に応じて、「DAO(分散型自律組織)」のシステムを通じた運営要素も今後取り入れる予定です。EatnSmileでは、単純な口コミサイトとして利用することも可能で、ユーザーは自身の利用目的に応じてサイトを活用することができます。

3-5.初期投資が必要ない

一般的に「Play to Earn」のプロジェクトでは、ゲームへの参加に先立ち、NFTアイテムの購入が必要な場合が多いです。この初期投資が大きな参入障壁となっていました。

しかし、EatnSmileでは初期のNFT購入などは不要で、口コミを投稿するだけでトークン報酬を得ることができます。また、無料で配布されている「Mint code(ミントコード)」を活用することで、飲食店NFTページを作成する際の手数料や初期コストも発生しません。

このように、EatnSmileは初期投資が一切不要という特徴から、ユーザーにもお店にも大きなメリットを提供するサービスといえます。

4.「EatnSmile(イートアンドスマイル)」の今後の展開

4-1.AMA開催

EatnSmileは、5月5日の正式アプリローンチを記念して、日本コミュニティ向けのAMAを開催しました。注目の大型アップデートについて共同創設者Masahiro Chaen氏が解説しています。

4-2.「Zaif INO」とのパートナーシップ提携

Sharefull, S.L.は2023年4月に、「Zaif INO」を運営する「株式会社カイカフィナンシャルホールディングス」との包括的なパートナーシップを発表しました。この提携により、マーケティング支援の強化だけでなく、EatnSmile内でのトークン決済機能の拡充や「CICC(カイカコイン)」の利用可能性の拡大など、互いの強みを最大限に活かして事業発展を目指しています。

4-3.パートナーシップのさらなる拡大

EatnSmileは、今後も更なるパートナーシップの締結により、サービスの拡大を図っていきます。既に、「株式会社カイカフィナンシャルホールディングス」だけでなく、NFTとコレクションアイテムを結びつける「WrapTag(ラップタグ)株式会社」や、ブロックチェーンや仮想通貨関連のプロダクトを開発している「Bacoor dApps株式会社」といった企業と提携しています。これらの企業との協業により、EatnSmileのさらなる発展が期待されています。

5.まとめ

「EatnSmile」は、スペインのGameFi企業「Sharefull, S.L.」が開発した、「食事を楽しみながら稼ぐ」をコンセプトとした新感覚のGameFiアプリケーションです。
EatnSmileでは、初期投資が一切不要で、口コミを投稿するだけで報酬を獲得できます。これにより、飲食店の口コミサイトで感じられる課題を解決し、美味しいものが見つけやすい新たなプラットフォームが提供されています。

2023年5月5日に正式にアプリがローンチして、日本を含む世界中の飲食店での利用が開始されています。さらに、ローンチ記念のリワードキャンペーンが開催中で、合計2,500ドルの賞金が提供されています。また、今後も様々な企業やプロジェクトとの提携を進めていくことで、EatnSmileの規模は今後も拡大していくことが予想されています。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12