東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)は1月17日、サステナビリティボンド「第1回無担保社債(サステナビリティボンド)」の発行条件を決定した。発行額300億円で主幹事証券は三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券。償還期限は2030年1月25日の10年債権で、利率0.22%。申込日は同日より、払込日は27日。発行価格100円。300億円は国内事業会社では2019年3月のアシックスの200億円を超え、国内最大規模となる。
同社は19年12月、“調達資金の使途で環境改善効果があるグリーン性、社会的課題の解決に資するソーシャル性の双方を有することを前提とした債券”の発行を発表。この資金は横須賀・総武快速線のE235系車両と男鹿線での交流蓄電池電車EV-E801系への投資資金に充当する予定。
横須賀・総武快速線のE235系車両は、すでに山手線に導入済みの新規技術を導入した次期通勤型車両。車両はバリアフリー設備が充実しているほか、停電などの異常時に駅間に停車した場合でも最寄駅などまで走行可能な非常走行用電源装置を搭載している。さらに、回生ブレーキによるエネルギーの有効活用で消費電力の低減を図るなど、環境にも配慮した。
交流蓄電池電車ACCUM(アキュム)のEV-E801系は、搭載した蓄電池によって交流電化区間と非電化区間を走行でき、17年3月から2両1編成が秋田県の男鹿線に先行投入されている。追加投入によって老朽化した気動車を更新し、二酸化炭素削減による環境対策も実現する計画だ。
【参照記事】サステナビリティボンドの発行条件決定について
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