アフリカ連合(AU)と欧州連合(EU)は7月17日、アフリカ大陸における循環型経済行動計画(CEAP)(2024-2034)を正式に発表した。この計画は、今後10年間でアフリカ全土の持続可能性、経済成長、資源効率を向上させることを目的としている。
この行動計画は、廃棄物を削減し、資源の再利用を促進し、リサイクルを奨励することで、アフリカ経済を循環型モデルへ移行させることに焦点を当てている。アフリカ連合の「アジェンダ2063」の主要な構成要素として、EUの共同出資と技術支援を受けて策定された。優先セクターとして、農業、包装、エネルギー、建設、製造、電子・技術、ファッション・繊維産業が挙げられている。包括的なアプローチを通じて、廃棄物の資源化、廃棄物管理システムの強化、数百万人のグリーン雇用の創出、地域協力の強化、気候変動への強靭性の構築を目指す。
AUのモーゼス・ヴィラカティ委員(農業・農村開発・ブルーエコノミー・持続可能環境担当)は、「この計画は、アフリカが世界のサーキュラーエコノミーをリードし、気候変動の課題に正面から取り組むまたとない機会だ」と述べた。EUのジェシカ・ロスウォール委員(環境・水レジリエンス・競争力のあるサーキュラーエコノミー担当)も、「サーキュラーエコノミーの原則を採用することで、持続可能な開発を達成し、アフリカと欧州双方にとってより強固な未来を築くことができる」と加えた。
この行動計画の発表は、地球規模の環境課題に取り組み、持続可能な開発を推進するというAUとEUの共同のコミットメントを反映したものだ。両者は資金援助、専門知識、能力開発リソースを提供してその実施を積極的に支援する。AUはさらに、この計画が大陸全体の持続可能な経済成長の変革的推進力となるよう、開発銀行や民間セクターを含む国際的なパートナーからの追加支援を求めている。

HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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