ワタミ株式会社は8月3日、農林水産大臣、環境大臣および厚生労働大臣による食品リサイクル法に基づく「再生利用事業計画」の認定を取得したと発表した。株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、株式会社トリドールホールディングス、株式会社松屋フーズ、リンガーハットジャパン株式会社の外食事業者4社と共同で、愛知県名古屋市における「食品リサイクル・ループ」に参加したことにより、7月20日に認定を受けた。複数の外食事業者が連携した食品リサイクル(飼料化)による再生利用事業計画が認定されるのは今回が初めて。
5社が連携した今回の取り組みは、食品関連事業者として名古屋市内で運営する計38店舗で生じた調理残さなどの食品循環資源を、再生利用事業者(中部有機リサイクル株式会社)にて飼料化。飼料を農林漁業者等の養鶏場(サンエッグファーム株式会社)で給餌し、生産された鶏卵を外食事業者が買い戻し、商品に加工して消費者に提供するという食品リサイクル・ループを構築するもの。
外食事業者の店舗による食品リサイクル・ループの構築は、店舗が点在していることで回収の効率化、農畜産物を買戻して商品化するといった点が課題とされる。この課題を解決するため、公益財団法人Save Earth Foundationが事務局となり、同市内で店舗を展開する複数の外食事業者の店舗が参加するとともに、関係者間の調整を図った。ワタミでは居酒屋チェーン「ミライザカ」栄中区役所前店が食品リサイクル・ループに参加した。
ワタミでは、2010年に国内居酒屋チェーンとして初めて環境省・農林水産省から食品リサイクル・ループ認証を取得するなど、外食業界のリサイクル率を向上させるために企業連携を含めた取組みを推進している。20年1月に愛知県中京センターでの弁当製造工場の食品廃棄物の飼料化による食品リサイクル・ループ認定を取得したのに続き、今回が2事例目となる。認定にあたり「食品廃棄物は飼料にすることが望ましい。今後も食品廃棄物の飼料化を推進し、その飼料でできた農畜産物を買戻しすることで、地域の循環型社会形成に貢献していく」とコメントを発表した。
ワタミグループでは、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向け、すべての企業活動、すべてのステークホルダーと協力して積極的に推進する姿勢を打ち出している。
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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