東京都がサステナブル・ファイナンスを推進する世界都市連携「FC4S」に加盟

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東京都は、持続可能な発展に資するサステナブル・ファイナンスを推進する金融都市の連携組織「FC4S(Financial Centres for Sustainability)」に加盟した。FC4Sは国連環境計画(UNEP)の主導により2018年8月に発足した都市の持続可能性を金融の視点で高めることを宣言するネットワークで、東京は25番目の加盟となる。3日、小池百合子都知事が都内で開催された国際会議で明らかにした。FC4Sは2018年8月に発足。アジアでは香港、上海、深圳、韓国・ソウルが発足当初から加盟。東京と同時に北京が加盟を果たした。

FC4SはUNEPが17年9月に世界の主要金融都市を集め宣言した「サステナビリティーのための金融センターに関するカサブランカ宣言」(カサブランカ宣言)が発展、具現化した組織。ロンドン、パリ、フランクフルト、ミラノ、チューリッヒ、ジュネーブ、ルクセンブルク、リヒテンシュタイン、アイルランド・ダブリン、ストックホルム、トロント、香港、上海、深セン、カサブランカ、アスタナ、ソウルの17都市が参加した。

発足にあたり、FC4Sは5つのアクションプランで合意。債券市場の効率と透明性を改善するため「グリーン資産ウォレット」等のグリーン・デジタルファイナンスの知見の共有、グリーンボンド市場の発展のため金融センターの経験を収集して共同レポートを発行することなど、グリーンファイナンスやサステナブル・ファイナンスの発展を盛り込んだ。活動には国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)、国連責任投資原則(PRI)、持続可能な証券所イニシアチブ(SSE)、持続可能なデジタルファイナンス・アライアンス、気候債券イニシアチブ(CBI)も参加する。

カサブランカ宣言の時点で東京都は参加しておらず、出遅れの感は否めない。小池知事は加盟の表明にあたり、国際金融都市としての活動意欲を示している。世界的な潮流となったサステナブル・ファイナンスにおいて1年のタイムラグを取り戻し、日本、先行するアジアの諸都市、海外で存在感を発揮できるか、注目される。

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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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