「但馬地域の医療・福祉の人たちの心をつなぎ、但馬の将来を守る」但馬を結んで育つ会が共同会見

但馬を結んで育つ会は5月31日、但馬信用金庫、一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)と共同で、休眠預金等活用法に基づく2020年度の「コレクティブインパクトによる地域課題解決」の実行団体としての採択にあたり記者発表会を行った。

兵庫県の但馬地域では今後、急激な人口減少が見込まれる中、後期高齢者の人口は横ばいで推移するため、医療・福祉人材の深刻な不足などが懸念されている。

兵庫県・但馬地域の人口推移

この課題解決にあたり、但馬を結んで育つ会は、但馬信用金庫と連携して、先進事例である山形県北庄内の地域医療連携推進法人「日本海ヘルスケアネット」をモデルとして仕組みを構築する。具体的には、セミナー開催・NPO会員の拡大などを通じて、但馬地域での医療介護に対する危機意識と地域医療連携推進法人を設立への機運を醸成、公立病院等の関連団体の参画を得て3年以内の設立を目指す。これにより、地域の医療介護課題を抽出・共有し、解決への支援を行い、仕組み化する。また、参加施設での共同購入・契約等を通じて、医療介護費用削減への道筋をつける。

但馬を結んで育つ会・代表理事の千葉 義幸氏は、「但馬のみんなで助け合っていかなければ、但馬の医療・福祉は破綻し、将来このままこの地に住んでいけなくなる可能性がある」と現状に危機感を示し、「我々は、この事業で但馬の医療・福祉の人たちの心をつなぎ、但馬をこれからもずっと暮らしていけるようにしたい」と意気込みを述べた。また、SIIF・専務理事の青柳 光昌氏は「同団体には実績などがなく採択には勇気も必要だったが、事業関係者のコミットメント度合いが非常に高く、本事業が成功すれば他地域のモデルともなりうる点を評価させていただいた」と述べた。

写真前列左:但馬信金 常勤理事 宮垣氏、中央:千葉氏、前列右:青柳氏、

但馬を結んで育つ会は、75歳以上の後期高齢者の急増で医療介護の持続性が懸念される「2025年問題」を目前に、医療・介護・福祉・行政などの連携を進め、診療機能の調整、人的資源の共有、経営の共同効率化を通じ、安心して最期まで暮らせる医療・福祉の包括的かつ継続的な提供体制の構築のため活動する中間支援団体のNPO。休眠預金等活用法に基づく資金分配団体として、兵庫県では初の採択となり、4987.5万円が助成される予定。助成期間は資金提供契約締結後から24年3月31日まで。

SIIFは2014年から、社会や環境に与えた変化や効果を可視化する「社会的インパクト評価」を実践してきた。目標は「社会的・経済的資源循環のエコシステムビルダーとして、社会課題解決と多様な価値創造が自律的・持続的に起こる社会」。19年度から連続して休眠預金等活用制度における資金分配団体に採択されている。採択された団体が各地域において重要な社会的役割を担う事業を複数の企業・団体が協力して集合的に地域課題に持続可能な形で維持させることにより、地域社会における活力低下に歯止めをかけることを目指す。事業や活動の結果として生じた社会的・環境的な変化や効果(アウトカム)を定量的・定性的に把握し、事業や活動について価値判断を加える「社会的インパクト評価」など、事業の成功に必要な経営支援を伴走しながら提供していく。

【関連サイト】但馬を結んで育つ会のリンク先
【関連サイト】但馬信用金庫
【関連サイト】一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)

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HEDGE GUIDE編集部 ESG投資チーム

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