一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)は2月1日、休眠預金等活用法に基づく実行団体の公募をホームページ上で開始した。選定された実行団体に対しては最大6千万円の助成金のほか、ファンドとその投資先企業の成果(インパクト)を可視化するための知見を提供。社会的インパクト評価に取り組むことで、地域における持続的なインパクト創出を後押しし、地域による、地域のための社会課題解決の仕組みづくりに寄与する。
休眠預金等活用法に基づき、2009年1月1日から10年以上、取引のない預金等(休眠預金等)は民間公益活動に活用される。休眠預金等の各金融機関から預金保険機構への移管、預貯金者の方などへの返還に係る業務は金融庁、民間公益活動促進のための休眠預金等活用に関する事業は内閣府が担当。SIIFは、2019年度「地域活性化ソーシャルビジネス成長支援事業」、20年度「コレクティブインパクトによる地域課題解決事業」に引き続き、21年度は「地域インパクトファンド設立・運営支援事業」で資金分配団体となっている。
地域インパクトファンド設立・運営支援事業は、地域金融機関とエクイティ投資主体が協働する機会を創出し、お互いの知見が交換されることで、地域社会・経済の活性化を支える金融エコシステムの進化を目指す。具体的には、地域の活性化を目的としてエクイティ投資主体が設立する投資型ファンドのうち、地域金融機関による資金的および人的関与が十分に見込まれるものについて、その無限責任組合員である法人に対し助成を行う。「地域活性化の文脈において金融エコシステムが成熟することで、インパクト志向企業の成長が促進されること」(SIIF)を目標としている。
助成事業期間は最長3年間(資金提供契約締結日から2025年3月31日まで)、採択1団体・事業あたりの助成額は最大6千万円で、想定採択団体数は3~4団体。公募期間は2月1日から3月31日午後5時まで。
オンライン説明会を2月16日午後2時半から午後4時、2月25日午前11時から午後12時半の2回行う。説明会の参加は事前申し込みが必要。採択団体の決定と公表は8月頃を予定している。
SIIFはこれまでの休眠預金等活用について、地域活性化ソーシャルビジネス成長支援事業」の実行団体6団体の中間評価、コレクティブインパクトによる地域課題解決事業の4団体の事前評価をまとめた社会的インパクト評価レポート「SIIF 休眠預金事業インパクトレポート」を1月24日に発行している。国内で初の資料となり、公募を考えている団体は参考になる情報だ。
【公募受付】休眠預金等活用制度の実行団体公募要領
【関連サイト】一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)

HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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