一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)は8月1日、SIIF インパクトキャピタル株式会社がウェルネス領域におけるインパクト投資ファンドを組成し、ファースト・クロージングを完了したと発表した。
ファンド「SIIFIC ウェルネス投資事業有限責任組合」は今年6月7日設立。株式会社かんぽ生命保険、帝國製薬株式会社、慶應義塾、SIIFなどが出資する。投資対象は、ウェルネス領域において、財務的なリターンと並行してポジティブで測定可能な社会的・環境的なインパクトを同時に生み出すことを意図している革新的なスタートアップ企業。
SIIFインパクトキャピタル社は社会課題の構造的な解決(システムチェンジ)とインパクト測定・マネジメント(IMM)における人材不足問題に寄与するため、2022年にSIIFが設立した企業。
国内外のインパクト投資残高は、世界で1兆1640憶ドル、国内では5兆円を超えていることが確認され、年々増加傾向にある。一方、世界のインパクト投資に関わるフロントランナーを中心に、環境・社会の課題を生じさせる構造そのものの変革を意識した投資活動の重要性や、成長段階にある国内のインパクト投資については、IMMを実施するための人材の育成が課題として挙げられている。
SIIFは、これまで蓄積してきた知見に基づき、ウェルネス領域のシステムチェンジを目指すインパクト投資・IMMを実践、その実例や知見を公開・発信、人材を育成・輩出することを目的に、SIIF インパクトキャピタルSIIFIC を設立した経緯がある。
今後は、投資活動を開始しながら、24年末のファイナル・クローズを目指して引き続き資金募集を継続していく。

HEDGE GUIDE編集部 ESG投資チーム

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