生活者から見たSDGsに貢献する企業ブランド調査、良品計画が初の1位に

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株式会社博展は2月14日、生活者のSDGs(持続可能な開発目標)に対する企業ブランド調査「Japan Sustainable Brands Index(JSBI)」のランキング結果を発表した。同社が運営するコミュニティ・カンファレンス「サステナブル・ブランド国際会議2023 東京・丸の内」(2月14日・15日開催)に合わせた調査で、第3回目の今回は19業種 306社を対象に調査を実施。速報版のレポートではTOP100企業と19業種別の上位ランキングを公開した。

JSBIは、日本国内に展開する企業ブランド306社について、18歳~79歳の男女1万5300回答サンプル(1社あたりの回答者数は300サンプル)をもとに、企業の取り組みや商品、ブランドの「サステナブル価値」を評価指数にしている。

ランキングでは、2年連続1位だった「トヨタ自動車(TOYOTA)」は総合2位に。3位以下は「住友林業」、「王子ネピア」、「味の素AGF」の順で、昨年からそれぞれランキングを上げた。総合1位は「良品計画(無印良品)」で、20、21年の連続2位からランクを上げ、初めて総合ランキングのトップを獲得した。

業種別傾向は、「化粧品・トイレタリー」、「薬品・医療用品」、「食品」が高評価。化粧品・トイレタリーに該当するのは17社で、特に高い評価を得たのはトイレタリー部門の企業で、12社のうち11社が100位以内に入った。薬品・医療用品は対象12社のうち11社のJSBI得点が100点を超え、最高位は8位だった。業種内ギャップは7.90と低めで、この業種はおおむね評価が高い傾向にある。

なお、生活者のSDGsの認知度に関する調査では、昨年の84.2%から89%に増加した。SDGsへの認知度は、18年1月の9.3%から急速な伸びを見せていたが「今回は飽和状態に近い状態」と同社。結果について、「企業環境の変化には様々なものがあるが、生活者の認知がこの数年でここまで大きく変化するということは、通常ではあり得ない。一方で、昨年から『内容を知っている』が2割、『言葉は聞いたことがあるが内容を知らない』が2割程度とあまり変化が見られない」と結果に懸念も示す。

「30年のSDGsを達成するためには、企業がSDGsに配慮した製品やサービスを生み出し、生活者を認知からさらなる行動変容のフェーズへと導いていくことが求められる。今後も調査手法を再考しながら、経年的に調査を続け、JSBIを有用な指標として確立することで、企業のサステナビリティに対する活動の促進に貢献していく」としている。

■調査実施者:サステナブル・ブランド ジャパン(株式会社 博展)
サステナブル・ブランド国際会議は米国サステナブル・ライフ・メディア社が展開する国際会議ネットワークで、9カ国で開催(2022年度)され、参加者数はグローバルで1.3 万人を超える。国内では17年3月に初開催され、今回が第7回目となる。

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