金融情報大手のリフィニティブは1月22日、“データとインサイトを通してポジティブな変化を推進する”というコミットメントに基づき、フューチャー・オブ・サステナブル・データ・アライアンスを設立したと発表した。アライアンスの目的は、持続可能な金融向けの資金移動を加速させること。2010年までの持続可能な開発のための指針「2030アジェンダ」を追求する上で、投資家および政府は、持続可能な投資および製品に関する規制当局および顧客双方の要件を満たすために、どのようなデータを必要としているか、という課題の解決に取り組んでいく。
創設メンバーには、世界経済フォーラム、国際連合、国際金融協会(IIF)、公的通貨金融機関フォーラム(OMFIF)、清華大学、アジア証券金融市場協会(ASIFMA)、グローバル金融市場協会(GFMA)、気候債券イニシアチブ(CBI)、FinTech4good、Everledger、国際環境経済研究所(IPE)、BMCE Bank of Africa、GoImpact、その他の団体・企業が名を連ねる。
アライアンスでは、投資家が持続可能な投資に関する意思決定を行い、国連の持続可能な開発目標に積極的に貢献するためには、基本的なESGデータへのアクセスと追加的な代替データセットが重要な推進要因とみなしている。
リフィニティブによると、気候変動と国連の持続可能な開発目標(SDGs)は、持続可能な金融に向けた動きを加速させ続けているが、その影響を定量化、測定、比較するための情報はまだ初期段階にあるという。「官民を問わず、企業はこうした情報の追跡、管理、ステークホルダーへの報告に関する開示基準を求めている。実用的なデータと基準が不足しているため、資本市場は持続可能性への配慮を十分に理解し統合することができず、その結果、非効率的で、時には環境面また社会面で有害な活動やプロジェクト、および資産への資本配分を招く状況にある」(同社)との危惧から、持続可能な投資判断を行い、国連の持続可能な開発目標に積極的に貢献するためには、基本的なESGに関するオルタナティブ(代替)データの必要性を主張する。
アライアンスは、現在および将来必要となるデータを特定し、統合することを目的に設定している。リフィニティブのデイビッド・クレイグCEOは、「今日、多くの資産運用担当者は、人口動態の変化、気候変動、世界市場の変化への対応など、大きな変化の資金調達に役立つ十分なデータがないと指摘している。ESGは理論からより実践に近づけることが重要。リフィニティブはアライアンスの創設メンバーであることを誇りとし、持続可能な開発目標への資金供給に必要なデータを投資家に提供すると約束する」とコメントした。
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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