日本最大級のQ&Aサイト「OKWAVE」を運営するオウケイウェイヴは3月13日、「c0ban取引所」を運営するLastRootsの第三者割当を引き受け、同社を連結子会社としたことを発表した。
オウケイウェイヴは、メッセージングサービス「OKWAVE GRATICA」において、感謝の気持ちとしてお互いに贈り合うことができるサイト内仮想通貨「OK-チップ」による「感謝経済」プラットフォームの構築を行っている。オウケイウェイヴは1月にLastRootsと業務提携をしており、2月にはLastRootsの発行済株式の34.15%をSBI Ventures Two株式会社から取得、同社を関連会社としていた。今後、オウケイウェイヴは、仮想通貨「OK-チップ」とLastRootsの提供する日本発の仮想通貨「c0ban」を「感謝経済」プラットフォーム上で連携させ、サービスの開発やマーケティング協業を進めていく考えだ。また、同社が進めていた仮想通貨交換業の登録申請を取り下げ、その知見やリソースをLastRootsの登録申請に向けて注力していくとした。
オウケイウェイヴの連結子会社となったLastRootsは、仮想通貨交換業のみなし業者としてc0banを活用したさまざまなサービスを展開している。完全視聴保証型の動画広告プラットフォーム「c0ban.tv」、c0banの取引ができる仮想通貨取引所「c0ban取引所」、店鋪決済・国内外送金サービス「c0ban送金」などの運営を行っている。同社は、2018年4月に金融庁から業務改善命令を受け、①経営管理態勢の構築、②マネーローンダリング及びテロ資金供与に係る管理態勢の構築、③利用者財産の分別管理態勢の構築、④システムリスク管理態勢の構築の4点を指摘されていた。今回の子会社化により、LastRootsは経営管理体制の一層の充実や、コールドウォレット対応やマルチシグ化などの指摘された事項について、改善に取り組んでいくとしている。
これまで仮想通貨交換業は新興のITベンチャー企業が事業を担うケースが多かった。しかし、市場規模が拡大する中で、人員不足によるセキュリティ態勢の不備を突かれ、仮想通貨業界は巨額の顧客資産流出が相次ぐこととなる。こうした事態を受け、現在、日本では仮想通貨交換業者であっても金融機関水準の管理態勢が求められているという。仮想通貨交換業者が金融サービスを提供する企業として変革を求められる中、ビットポイントジャパンやQUOINE、ビットバンクは、新たに証券業界への参入を目指していることが報じられている。今後は仮想通貨交換業者の金融企業化がより一層進んでいくことが考えられる。
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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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