野村アセットマネジメント株式会社(野村AM)は8月3日、 新たな追加型株式投資信託「世の中を良くする企業ファンド(野村日本株ESG投資)」を設定、運用を開始した。SDGs(持続可能な開発目標)達成に貢献し、長期にわたり企業価値を向上させる企業を「世の中を良くする企業」と定義、投資する。
「環境・エネルギー問題」「社会の非効率」「生活格差」「地域間格差」「高齢社会」の5分野で社会的課題の解決に取り組む企業の中から、経営力とSDGs評価が高い企業を選定。選定は、業績や財務分析から投資銘柄を選ぶ「ボトムアップアプローチ」に基づくとしている。経営力の評価には投下資本キャッシュフロー利益率(CFROIC)を用い、SDGs評価はSDGsへの貢献度が高い事業分野における競争力について独自の評価を行う。
ESG(環境、社会、企業統治)投資手法の「インパクト投資」を採用している。社会的課題の解決と経済的な投資リターンの創出を同時に目指す手法と定義されており、同ファンドの主要投資対象となる「社会的価値創造企業マザーファンド」は2016年から運用を開始。過去5年間の年率の運用実績は東証株価指数(TOPIX)(配当込み)を5.7%上回っている(21年5月末現在)。 また、同じ手法で投資する確定拠出年金向けファンド「世の中を良くする企業ファンド(野村日本株ESG投資)(確定拠出年金向け)」は、20年5月の設定から販売会社8社を通じて提供されている。
ESG投資が世界的に活況をみせる中、同社は1990年6月にESG投資による投資信託を業界に先駆けて設定した実績をアピール。取り組みは、 責任投資原則(PRI)による20年の評価で、報告を行ったすべての項目で最高評価の「A+」を獲得するなど、海外でも高い評価を得ている。
【参照リリース】野村アセットマネジメント株式会社「世の中を良くする企業ファンド(野村日本株ESG投資)」の新規設定について
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

HEDGE GUIDE編集部 ESG投資チーム

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