かつて世界最大手のビットコイン交換所のMt.Goxの元CEO、マルク・カルプレス(Mark Karpeles)氏がReddit forumにAsk-Me-Anything(AMA)の投稿をしたことが分かった。4月4日、Bitcoin.comが報じた。
カルプレス氏は議論の的になっている日本での破産手続きに関する質問に答えたいと述べた。同氏は残った資金がMt.Goxにまったく分配されなくてよいと書いているが、日本の破産法ではMt.Goxの株主である同氏が大部分の資金を受け取る可能性が高い。
同氏は、1BTCあたり500米ドル未満となる金額を株主が受け取りMt.Goxが10億米ドル以上も手にすることとなるプロセスの仕組みを説明、「私はこうした方法で瞬時にしてお金持ちになりたくはありません。許してもらえるとは思っていないが、Mt.Goxのすべての債権者にできるだけ早くビットコインが返されるのを見届けたいと思っています。一刻も早く事態が決着することを希望します。」として、破産手続きへの不満をあらわにした。
Mt.Goxの事件や今に至るまでの騒動を振り返り、「Mt.Goxを買収する際、譲渡契約を始めとした経営を支援し、アドバイスをくれる人々を置くべきでした。私はひとりの技術者で、当時ビットコインもただの技術でした。それが、2011年4月のForbesの記事を機にビットコインは大きく変わりました。その後、私は実際にすべき仕事に時間をかけられずに、毎日緊急事態の管理に追われるようになってしまったのです。」と説明している。
同氏は2014年に事業が破産する以前、Mt.GoxのCEOでリードプログラマーだった。一連の会話を通じて、カルプレス氏はMt.Goxの倒産に際して資金を失った人々を助けたいと望んでいる様だ。しかしその過程は、もはや彼の手の離れ、裁判所と破産管財人により進められている。1時間ほど語り尽くした後、同氏の投稿は途絶えた。
若き技術者が時代の寵児となり、急成長する市場の混乱の中でハッカーにより事業が倒れ、債権者をはじめとする多くの人々から悪者扱いされてきた。結末をコントロールできない立場に追いやられながら、それでも何とか責任を果たそうとしている一人の人間としてのマルク・カルプレス氏の姿がそこにはあった。
【参考記事】“I don’t want this” says Mt Gox CEO Mark Karpeles in Surprise ‘Ask-Me-Anything’
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