株式会社丸井グループは9月28日、カフェなどの店舗でマイボトルに給水できる、月額制サービス「Q-SUI(キュースイ)」の実証実験を開始した。キュースイはウェブサイトの専用ページで加盟店を検索、好きな店舗でマイボトルに給水ができる月額550円(税込み)のサービス。給水スポットとして登録されているカフェなどの店舗で、浄水フィルターを通した水道水やフルーツウォーターなどが給水でき、また、利用によって削減できたペットボトルの本数を見える化できる点が特徴だ。
丸井グループは“将来世代を含めた、すべての人が「しあわせ」を感じられる社会の実現”に向け、サステナブルな取り組みを進めている。キュースイもそのひとつで、「私たち一人ひとりがほんの少し習慣を変えることで環境問題に対し大きなインパクトを与えることができる」行動として「マイボトル生活」に注目した。のどが渇くと、ペットボトル入りの飲料をあたりまえのように購入するが、「その時欲しかったのは飲料であってペットボトルではない」(丸井グループ)という気づきを、ペットボトル削減への活動へと促す。
丸井グループが行った顧客アンケートでは、約8割がマイボトルを所有しているにもかかわらず、うち約6割は日常的に使用していないことがわかった。理由として、マイボトルが「荷物になる」「重い」「外出先で給水できない」などの声があったという。
キュースイは、「必要な時に必要な量だけ安全な水を得られる仕組み」を提供することで、より多くの消費者にマイボトル生活を楽しんでもらう。また、サービスについて「無料だと気後れしてしまって利用をためらう」といった声が多かったことから有料とし、日常生活の中で気軽に給水できるよう月額定額制とした。料金はサービスの利便性やウェブサイトの充実に活用する。サービス名には、良質(Quality)な水をすばやく(Quickly)汲めて、地球を“救”うための“給水”サービス、という意味が込められている。
渋谷、新宿エリアを中心に、約40店舗の加盟店とスタート。環境問題やサステナビリティへの関心が高く、すでに独自の取り組みを行っている加盟店も多いことから、加盟店と顧客の新たな出会いのきっかけづくりにも期待する。
マイボトルに給水するスタイルは注目されつつある。浄水器ブランド「クリンスイ」を冠にした飲食店「MIZUカフェ」は、渋谷区神宮前の一等地にあって無料で給水ができる。また、スマホ用アプリ「MyMizu」は、その名の通り、駅や公共施設、公園など給水できる場所を教えてくれるアプリ。MyMizuがパートナーシップを組むカフェやホテル、コワーキングスペースなども登録されており、日本国内では約8500カ所が登録されているという。
【参照リリース】丸井グループ「~ペットボトル削減をめざして~ 月額制マイボトル給水サービス 「Q-SUI(キュースイ)」実証実験をスタート」
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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