大手総合商社の丸紅株式会社は2月16日、英国と豪州を拠点に鉱物資源開発を行うリオティントと持続可能なアルミニウム製品の安定供給のための戦略的業務提携を組み、国内大手輸送機メーカーへブロックチェーンを活用した製品のESGデータを付帯するアルミ製品の販売契約を締結した。
本契約は、豪州にあるリオティントのアルミニウム製錬工場において再生可能エネルギー活用で生産される第三者認証付帯の低炭素アルミニウム製品ブランド「RenewAl™」をトレーサビリティプラットフォーム「START™」で可視化し、脱炭素を目指している国内の大手輸送機メーカーへ供給するものだ。なお大手輸送機メーカーの名称は公表されていない。
丸紅は、長年にわたるアルミトレードで蓄積された知見を活かし、リオティントのアルミ製品を日本やアジア太平洋地域の顧客に提供するために、カーボンフットプリントの削除やライフサイクル評価の開示を含む社会のニーズに対応する持続可能で強靭なサプライチェーンの構築を目指すとしている。また、丸紅は今後、「RenewAl™」と「START™」に加え、リオティントのAluminium Stewardship Initiative認証材や、丸紅独自のカーボンニュートラルアルミニウム地金「Neutr-Al™」を提供していく考えだという。
2021年にリオティントがローンチしたSTART™は、リオティント製品の製造に関する主要なESG(環境、社会、およびガバナンス)情報を、安全なブロックチェーン技術を使用して「見える化」するプラットフォーム。STARTが提供するESG指標には、LCAに基づいた温室効果ガスの排出量、水の使用量、安全操業実績、ビジネス倫理規範の順守、コミュニティへの貢献やダイバーシティなど、14の項目が含まれている。
【関連記事】持続可能で責任あるアルミニウム製品のサプライチェーン構築について ~リオティントとの戦略的業務提携に基づく初の販売契約締結~

HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

最新記事 by HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム (全て見る)
- 「ReFi」とは?Web3で変わるサステナブル金融の未来 - 2025年5月21日
- DIMO、HAKUHODO KEY3と提携 日本市場で自動車データの新しい未来を築く - 2025年3月26日
- ReFiで広がるカーボンクレジット市場の未来― KlimaDAO JAPANの取り組みと展望【インタビュー】 - 2025年3月14日
- ReFi×インパクト投資×システミックデザインから見る、新しい経済システムと金融の未来(HEDGE GUIDE / IDEAS FOR GOOD Business Design Lab) - 2025年2月12日
- peaq、次世代AIインフラ企業iGam3の参加を発表 計算基盤の分散化で新たな経済圏へ - 2025年2月5日