地域商社として注目を集める宮崎県児湯郡新富町の一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(こゆ財団)は、ふるさと納税を活用した農産物の販路開拓に注力している。運営を受託している新富町ふるさと納税の返礼品「産地直送野菜定期便」で、生産者に利益を還元し、サステナブル(持続可能)な農業の実現に取り組むとともに、生産者と消費者とを橋渡ししながら地域の魅力を発信、ブランド価値の向上に繋げる。
同町は東京ドーム約460個分の広大な農地を擁し、さまざまな種類の野菜と果物が一年を通して収穫される。特に施設園芸(キュウリ、ピーマン、トマトなど)や米、甘藷、果樹類が豊富に生産されている。野菜定期便は、こうした特徴を生かして毎月異なるメニューを通年で届ける返礼品として、こゆ財団が2017年に開発した。
定期便は「野菜セット」「ソムリエセット」の2カテゴリで、野菜ソムリエ資格を持つ財団のメンバーが農家とコミュニケーションしながら毎月異なる多彩なメニューを構成。2019年1月~9月は月平均1300セットを発送した。
2020年1月のラインアップは野菜セットが野菜8種、イチゴの「さがほのか」、キンカン、ソムリエセットは野菜6種、キンカン。おすすめのキンカンは、新富町の大木英市さん・定子さん夫妻が生産しており、皮ごと食べられるのが特徴。皮は特に甘く、ビタミンCも豊富。果肉は口に含んだ瞬間に甘みが広がったあと、ほんのりとした酸味を感じることができる。毎年ふるさと納税返礼品をはじめ、全国からリピート注文があるという。
株式会社トラストバンクが運営するふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」に掲載されている同町のふるさと納税返礼品は「野菜ソムリエが選ぶ旬のこゆ野菜セット12ヵ月コース定期便」(寄附金額9万5000円以上)、「野菜ソムリエが選ぶ旬のこゆ野菜セット6ヵ月コース 定期便」(同4万8000円以上)、「お試し版 野菜ソムリエが選ぶ旬のこゆ野菜セット」(同9000円以上)、「限定100セット 野菜・フルーツセット」(同1万7000円以上)、「野菜・フルーツ1年間お届けセット(定期便)」(同20万円以上)。
こゆ財団は、2017年4月の設立から現在まで農産物の販路開拓や食品ロス削減などに注力している。ふるさと納税では、設立前の16年度が4.3億円だった寄附額を、17年度に9.3億円、18年度には19億円まで伸ばした。今後は農産物や生産者のブランド価値向上、AIやロボットを活用したスマート農業にも取り組んでいく。
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