日立造船株式会社は、公募形式による「日立造船グリーンボンド」の発行を予定している。グリーンボンドとは企業や地方公共団体などが「グリーンプロジェクト(環境改善効果がある事業であり、再生可能エネルギー事業、省エネ建築物の建設・改修、環境汚染の防止・管理など)」に要する資金調達のために発行する債券で、国内製造業で初めての事例となる。
償還期日は3年で、発行総額は50億円。発行は9月21日を予定している。主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券と野村證券が担当する。
同社は1993 年に行動指針を具体的な行動計画にまとめた「Hitz 日立造船環境保護推進プラン」を策定、従来の地域環境保全活動に加えて、オゾン層の保護、地球温暖化防止、廃棄物のリサイクル・減量化などの地球環境保護活動に取り組んでいる。
ごみ焼却発電施設は、ピットに回収したごみを燃焼させ、排ガスのエネルギーをボイラで蒸気として回収、蒸気タービン発電機で電気を作る。同グループの主力事業であり、日本やアジア、欧州で900件以上におよび世界トップクラスの実績を有している。
今回のグリーンボンド発行により調達された資金は、京都市の京都市南部クリーンセンター第二工場(2019年3月末竣工予定)、熊本県合志市の菊池環境保全組合新環境工場(21年3月末竣工予定)の国内2工場の運転資金に充当される予定。
今月14日の時点で、カトリック聖ヨゼフ修道会、株式会社滋賀銀行、四国労働金庫、巣鴨信用金庫、第一生命保険株式会社、飯能信用金庫、三井住友信託銀行株式会社が投資を表明している。
【参照記事】「日立造船グリーンボンド」発行に関するお知らせ
The following two tabs change content below.

HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
HEDGE GUIDE 編集部 ESG・インパクト投資チームは、ESGやインパクト投資に関する最新の動向や先進的な事例、海外のニュース、より良い社会をつくる新しい投資の哲学や考え方などを発信しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」

最新記事 by HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム (全て見る)
- イラク初のサステナブル複合開発に世界銀行グループIFCが約6,500万ドルの融資支援へ - 2025年9月17日
- アポロ、ドイツ送電網支援でRWEとの合弁事業に32億ユーロを出資 - 2025年9月17日
- WTO漁業補助金協定が発効、海洋資源保護への国際的枠組みが始動 - 2025年9月17日
- SBTi、企業向け目標設定基準を改訂 化石燃料関連排出量の例外規定を導入 - 2025年9月16日
- EU、2025年戦略的先見報告書を発表 サステナブル金融の「質」重視へ転換加速 - 2025年9月16日