GMOインターネット、2019年に円ペッグのステーブルコインを発行へ

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GMOインターネット株式会社(以下、GMOインターネット)は10月9日、2019年度を目処に日本円と価値を連動(ペッグ)させた仮想通貨「GMO Japanese YEN(以下、GJY)」を発行する計画を発表した。

GMOインターネットは、仮想通貨取引所GMOコインを運営するGMOコイン株式会社を子会社に有しており、仮想通貨交換事業およびマイニング事業を展開している。GMOインターネットは、仮想通貨事業領域として仮想通貨の「交換」「マイニング」「決済」の3領域に注目しており、今回のGJY発行によって仮想通貨の決済活用までを見据えた事業展開を進める考えだ。

今回GMOインターネットが発表したGJYは、法定通貨である日本円と連動する仮想通貨で、「ステーブルコイン」と呼称される。ステーブルコインは、価値の裏付けがないことで価格変動の激しいビットコインなどの仮想通貨と異なり、価値の裏付けを持たせることで価格変動を抑えた仮想通貨だ。GJYは、複数種類があるステーブルコインの中で「法定通貨担保型」に分類されるもので、GJYと同等の日本円を有して価値を担保するカレンシーボード制を採用していることが特徴だ。

ステーブルコインは従来、銀行口座を持たない仮想通貨取引所が法定通貨建て取引を提供する手段として利用されてきた。ステーブルコインは、ユーザーにとって送金手数料、送金スピードが銀行送金と比較して優れていることや保管もウォレットのみで可能というメリットがあったと同時に、取引所にとっても法定通貨で適用される規制の対象外となるといった側面もあったことから、広く普及が進んできた。

現在、世界には57種類のステーブルコインが存在しており、時価総額は30億ドル(約3,414億5,231万円)に上る。一方で、ステーブルコインとして最も取引の多いTetherは、米ドルに連動する法定通貨担保型の仮想通貨だが、本来価値の裏付けとして担保されるべき米ドルが用意されていないという疑惑も後を絶たないことで知られている。GMOインターネットが発行するGJYは、Tetherで起きている透明性の課題を解決することはもちろん、ステーブルコインの有用性を維持しながらどのように普及を進めていくのか。今後の動向に注目していきたい。

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