ふるさと納税、未利用者とリピーターの意識差が明確に。NTTコム調査

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社が11月5日発表した「『ふるさと納税』に関する調査2021結果」で、ふるさと納税制度をめぐり、継続して寄付を実施するリピーターの寄付金額は増える一方、実施したことがない人は寄付自体に関心を持っておらず、意識の差が明らかになった。

調査は、同社が運営するインターネットアンケートサービス「NTTコムリサーチ」で、登録モニターのうち全国20歳以上の男女(学生を除く)を対象に、今年5月に実施。昨年に続き2回目で、有効回答者数は1119名だった。有効回答者全体の30.4%が寄付を実施しており、年代別では年齢層が上がるほど実施率が低くなっている。また、1回あたりの平均寄付金額が「1万円以上」が65.3%となり、昨年の60.8%から増加した。

寄付を実施した理由として一番多かったのは、「返礼品への興味」(43.2%)、次に「節税対策」(37.1%)で、どちらも前回調査結果からポイントを伸ばした。返礼品に依存するところが大きいことは変わりないが、節税対策としている人は前回から5.7ポイント増えていることは注目される。

ふるさと納税の寄付を実施した理由

ふるさと納税の寄付を実施した理由

返礼品は食品を選ぶ人が多く、肉類、魚介・海産物類を受け取ったことがある人が半数以上を占めた。同社は「コロナ禍での巣ごもり需要や返礼品の増量も影響か」と見ている。

受け取ったことのある返礼品

受け取ったことのある返礼品

これまで寄付を実施したことがある人の65.9%が、同じ自治体に「ふるさと納税」を実施したことがあると回答した。また、同じ自治体に複数回「ふるさと納税」を実施するリピーターの73.2%が、1回あたり平均1万円以上を寄付しており、リピーターの1回あたりの寄付金額が高いことがわかる。また、寄付を実施(継続)したいと思うと回答したのは93.5%に上り、昨年の調査結果の91.5%と同水準で、継続意向は引き続き高い。

今後、寄付を実施(継続)したい割合

今後、寄付を実施(継続)したい割合

一方で寄付を実施したことがないとした回答者のうち、今後も寄付を実施(継続)したいと思わないと回答したのは26.4%で、昨年の調査結果の32.4%から6ポイント減少した。実施(継続)したいと思わない理由として、「制度についてよくわからない」との回答が昨年同様最も多く、昨年の結果の31.7%から3.5ポイントの微減。一方で、次に多かった「寄付を実施することに関心がない」は、昨年の20.2%から4.8ポイント増加、25.0%となった。 

同社は、結果について「ふるさと納税をしたことがある人のうち65.9%がリピーター。1回あたりの寄付平均額が高額となっており、このようなリピーターによって制度が支えられている」と総括。一方、寄付を実施したことがない回答者のうち、寄付を実施(継続)したいと思うとしたのは26.4%で、昨年から大きくポイントが減少した点に着目する。実施しない理由として「制度についてよくわからない」という回答が減少する一方で、「寄付を実施することに関心がない」が、昨年の調査結果からポイントを伸ばし「現在居住している自治体に納税したい」という回答が目立つようになった。この傾向については「制度の内容の理解が進み、自身の納める税金の使われ方について考えた上で、寄付を実施する、しないを決める人が増えた」と推測している。

寄付を経験した人は継続して寄付を続け、寄付を実施しない人は寄付をする意向を引き続き持たないという「ふるさと納税を実施する人」と「ふるさと納税を実施しない人」の差が広がる傾向が見られる結果となった。2008年からスタートしたふるさと納税制度は、一定の理解とリピーターを得たが、寄付の広がりに上限も見える。開始13年目の岐路を示す結果と言えそうだ。

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HEDGE GUIDE 編集部 ふるさと納税チーム

HEDGE GUIDE 編集部 ふるさと納税チーム

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