2021年のふるさと納税の寄付総額が過去最高に。総合サイト「ふるさとチョイス」が総括

総務省が7月29日発表した「ふるさと納税に関する現況調査」で、ふるさと納税制度による2021年度の寄付総額は8300億円を超え、過去最高を更新した。20年度の6725億円を1500億円以上上回り、寄付件数も4447万3000件に上った。同省は新型コロナウイルス感染拡大による「巣ごもり需要」が寄付額を押し上げたと説明する。ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営する株式会社トラストバンクは、同省より1日早い28日、全国1600自治体(全国約9割)の情報をもとに独自の総括を発表。理由として、巣ごもり需要のほかに「制度の普及で日用品などをお礼の品に選択する『普段利用』が増えた」と見ている。

同社によると、ふるさと納税の利用率は向上し、ポータルサイト参入企業も増加。これに呼応して自治体も「お礼の品」を拡充しており、19年の法改正後は有名企業の品がふるさと納税のお礼の品として掲載され始めた。21年、寄付がさらに伸びた背景には、巣ごもり需要に加え、民間企業の参加とお礼品の拡充が掛け合わさった効果と考えられるという。

ふるさと納税の利用率は、控除適用者数を基準とすると、21年までの5年で2.4倍に増加。ふるさと納税の利用継続意向率は9割に上る。また、ふるさと納税ポータルサイトの参入企業は、22年7月時点で30社以上あり、寄付者の選択肢が広がっている。自治体の反応として、20年と21年でお礼の品を拡充した自治体は全体の54.4%に上った。ふるさとチョイスで寄付者がお礼の品を探す際の「検索ワード」でも、地域に本社や生産拠点を持つ有名企業の商品名が調べられる傾向が徐々に増えてきているという。

ここ数年の変化として、「定期便」のお礼の品を選択する人が増えている。人気なのは米や牛乳、野菜や果物、卵、刺身やミネラルウォーターなど、ふるさと納税を日常の生活に取り入れて活用しているようだ。今春以降の物価高で、他社のサイトでも「普段使い」の動きが見られる。

20年で最もふるさとチョイスで検索されたワードは「マスク」だったが、21年は10位以内に「キャンプ」「アウトドア」もランクイン。近年のアウトドアブームがふるさと納税での人気にも反映されている。「日用品への寄付の増加に加え、世の中の流行が影響を与えていることから制度が生活に浸透し始めている」と同社。

また、21年上半期と22年上半期の寄付金額伸び率を比較すると、1位は「美容」、2位「イベントチケット」、3位が「旅行」となった。美容は有名企業の商品の掲載が要因で、イベントチケットは地域で使える体験型チケットや参加権。旅行は今年1月~5月ですでに昨対1.5倍以上の寄付が集まっており、19年と比較すると22年は1.8倍以上伸びると同社は予測している。

お礼の品は、宿泊券だけでなく、地域の施設で利用できる「感謝券」、カヌー、トレッキング、釣りといった観光資源を活かしたアクティビティ体験、工房や工場の見学体験、果物狩り、地域の方が案内するガイド券など多様化。さらに「プチ移住体験」や「ワーケーション体験」もあり、関係人口増加の狙いもある。「モノではなく地域に訪れる「旅行」への寄付が増加することで、送料も削減され地域によりお金が残り、さらに地域活性化にも繋がる」と同社。

29日時点で新型コロナウイルスの感染者数は過去最高となり、移動を控えるべきという意見も出ている。しかし、感染増自体はこれまでと同様、いずれピークアウトする。同社は「『品を受け取る』だけでなく『地域に行って体験する』お礼の品が増える」と予想している。

【関連サイト】総務省「令和2年度ふるさと納税に関する現況調査
【関連サイト】ふるさとチョイス・トップページ
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