仮想通貨で法定通貨を可能なBlockFi(ブロックファイ)は4月23日、設立から2年間におけるサービス進捗の報告を行った。レポートにより、53,000米ドルを超える顧客の仮想通貨が、BlockFiの管理する口座に保管されていることがわかった。
ニューヨークに拠点を置くBlockFiは、仮想通貨を担保に米ドルの貸付を行うノンバンクだ。同社は国内人材大手のリクルートが出資していることでも知られている。流動性の提供をミッションに掲げる同社サービスは、既に米国の35州で個人投資家や企業を対象として、β版が稼働している。ビットコインやイーサリアム、ライトコインを担保に本人確認などの審査プロセスを簡略化し、自社と外部のデータベースを活用した審査フローを自動化することで、申し込みから貸付までを90分以内に行うことを可能にする他、低利率の法定通貨貸付を実現していることが特徴だ。
BlockFiは3月、毎月仮想通貨で金利を獲得できる口座サービスBlockFi Interest Account(BIA)を開始している。BIAによってオンライン普通預金口座は最高で2.25%のAPY(Annual Percentage Yield:年利)となっており、これはBlockFiがサービス利用者に提供しているAPYの6.2%分に相当する。
BlockFiは、仮想通貨に関する規制が諸外国と比較して厳しい日本においても可能なことが同社CEOザック・プリンス氏によって語られている。現在、仮想通貨の金利を受け取れる同様のサービスには、仮想通貨レンディング(貸付)サービスがある。しかし、仮想通貨レンディングサービスは金利を契約満期で受け取る仕組みな他、カウンターパーティリスクやハッキングリスクを抱える。これに対し、BlockFiではGeminiによるカストディサービスが提供されることが特徴だ。
BlockFiは、仮想通貨を長期で保有する投資家にとって、仮想通貨を運用する手段が増えるという観点で注目のサービスだ。
【参照記事】BlockFi Monthly Update – April 23, 2019
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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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