ウォール街のブロックチェーンプロジェクト、暗礁に乗り上げか

世界最大の新興企業向け株式市場NASDAQと四代銀行として知られるシティグループは2年前、効率的に秘匿性の高い支払いを可能にするブロックチェーンシステムの開発を発表した。しかし、ロイター通信が7月16日に報じたところによると、両社はコストが利益を上回ったためプロジェクトの開発を中断したという。

2017年に立ち上がったこのプロジェクトは当時、「ブロックチェーンと従来の金融ネットワークをシームレスにつなぐ革新的な取り組み」として報じられていた。しかし、世界の名だたる企業によるこのプロジェクト同様、世界のブロックチェーンプロジェクトは暗礁に乗り上げ始めているのかもしれない。

大企業が関わる33のブロックチェーンプロジェクトは4年以上前に発表されたものであるし、ロイター通信によれば、それらに関わる12社以上の幹部へのインタビューからもプロジェクトの進捗が芳しくないことが見て取れるという。金融取引向けのデジタルキャッシュシステム開発に関わる投資銀行・証券業務を行うUBSインベストメント・バンクは、システムの開発に5年以上の歳月を見込んでいることもあわせて報じられている。

ブロックチェーンは、決済の即時化、国際決済の効率化、コストの削減といったメリットから金融領域から注目を集めている。アドバイザリー業務を行うGreenwich Associatesによると、2018年のブロックチェーン関連投資は17億米ドルで2016年から70%増加していることが報告されている。

ビットコインをはじめとする仮想通貨の価格は低迷しているものの、ブロックチェーンマーケットに関する予想は明るく、2022年には124億米ドル規模のマーケットにもなることがIT専門調査会社IDCにより報じられている。ブロックチェーンはインターネットの再来となるのか、引き続き注目していきたい。

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HEDGE GUIDE 編集部 仮想通貨チーム

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