アサヒグループHD、100億円規模のグリーンボンド発行へ。国内食品メーカーで初

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アサヒグループホールディングス株式会社は8月25日、国内市場において公募形式によるグリーンボンド(第14回無担保社債)を今年10月に発行する予定を明らかにした。発行年限は5年、発行額は100億円を予定。リサイクルPETの調達、バイオマスプラスチックの調達、再生可能エネルギーの購入、社有林「アサヒの森」の維持などに充当する。主幹事証券会社は野村證券株式会社、大和証券株式会社、SMBC日興証券株式会社、みずほ証券株式会社。グリーンボンドのフレームワークの策定およびセカンドパーティ・オピニオン」は野村證券が務める。

グリーンボンドは環境課題の解決に貢献する事業の資金を調達する債券で、今回の発行は国内食品メーカーでは初めて。アサヒグループは、水や農作物など自然の恵みを享受して事業活動を行っている。大切な自然の恵みを後世に繋ぎ、さまざまな環境課題への取り組みを推進するため2019年に「アサヒグループ環境ビジョン2050」を策定。気候変動への対応として2050年までにCO2排出量“ゼロ”を目指すことや、農作物原料、容器包装、水について持続可能な資源利用100%を目指すことを掲げている。

グリーンボンドの発行にあたり、同社は国際資本市場協会(ICMA)による「グリーンボンド原則2018」および環境省「グリーンボンドガイドライン2020年版」に定められている①調達資金の使途②プロジェクトの評価と選定のプロセス③調達資金の管理④レポーティングの4つの要素に関する方針を記載したグリーンボンドフレームワークを策定した。

また、「グリーンボンド原則2018」および「グリーンボンドガイドライン2020年版」への適合性と透明性の確保、および投資家への訴求力向上のため、第三者評価として、株式会社日本格付研究所よりセカンドパーティ・オピニオンを取得する予定だ。これにより「事業成長とともに持続可能な社会の実現に向けた取り組みをより一層加速させていく」としている。

同社は同日、公募増資などで1575億円を調達すると発表した。借入金の返済と自己資本増による財務の健全化を図る目的で、31年ぶりの公募増資となる。

【参照】アサヒグループホールディングス株式会社「グリーンボンド発行に関するお知らせ」

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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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