スクウェア・エニックスによるNFTコレクティブルアートのプロジェクト「SYMBIOGENESIS」の魅力

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今回は、スクウェア・エニックスのNFTコレクティブルアートのプロジェクトについて、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. 「スクウェア・エニックス」とは
    1-1. 「スクウェア・エニックス」の概要
    1-2. 「スクウェア・エニックス」の事業内容
  2. 「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」とは
    2-1. 「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」の概要
    2-2. 「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」のストーリー
  3. 「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」の魅力
    3-1. NFTコレクティブルアート
    3-2. ストーリー解放型NFTエンターテインメント
    3-3. さまざまなプレイスタイルを楽しむことができる
    3-4. さまざまなキャラクターが存在する
  4. 「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」のプレイ方法
    4-1. クエスト
    4-2. アイテムの種類
  5. まとめ

2023年3月17日、デジタルエンタテインメントのリーディングカンパニーである「スクウェア・エニックス」が、初の試みとなる「NFT(非代替性トークン)」のコレクティブルアートプロジェクト「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」の公式サイトを開設しました。そのニュースは広く話題を集めました。

本記事では、「SYMBIOGENESIS」のプロジェクト全貌とその魅力、さらには今後の展開について詳しくご紹介します。

1.「スクウェア・エニックス」とは

1-1.「スクウェア・エニックス」の概要

Square Enix
「スクウェア・エニックス」は、日本を基盤に世界へと影響力を持つゲーム開発および出版会社です。多種多様なゲームとエンターテイメントコンテンツの提供で知られています。同社は2003年、それぞれがゲームメーカーとして成功を収めていた「スクウェア」と「エニックス」の合併により設立されました。スクウェアは「ファイナルファンタジーシリーズ」をはじめとした多くの名だたるRPGを手掛けてきました。一方、エニックスは「ドラゴンクエストシリーズ」でその名を広く知られる存在です。

スクウェアとエニックスの合併により、スクウェア・エニックスはこれら二つのゲーム界の巨星が持つ力を結集し、ゲーム業界におけるその存在感をさらに強固なものとしました。同社が生み出した代表的なゲームシリーズは、「ファイナルファンタジーシリーズ」や「ドラゴンクエストシリーズ」はもちろん、「キングダムハーツシリーズ」などもあります。これらのゲームは、壮大なストーリーテリング、高品質なグラフィックス、斬新なゲームプレイが特徴で、全世界のゲーム愛好家から絶大な評価を得ています。

しかしながら、スクウェア・エニックスの活動はゲーム開発だけにとどまりません。映画やアニメ、音楽など、その事業はエンターテイメントの多様な領域にわたります。特に「ファイナルファンタジーシリーズ」は、映画やアニメ作品としても展開し、さまざまなメディアを通じてファンを引きつけています。こうした活動により、スクウェア・エニックスはゲーム業界における重要な位置を維持し続けており、その影響力は今後さらに増すと予想されます。

1-2.「スクウェア・エニックス」の事業内容

スクウェア・エニックスはエンターテイメント業界全体にわたる広範な事業を展開しています。その主力事業は、コンピューターゲーム、モバイルゲーム、オンラインゲーム、アーケードゲームなど、さまざまなプラットフォームでのゲーム開発と販売で、これまでに多数のヒット作を生み出してきました。

さらに、スクウェア・エニックスは他のゲーム開発会社との協力や買収を通じて、その成長を促進してきました。特に、海外のゲーム開発会社の買収を通じて世界的な開発ネットワークを構築し、新たな知的財産(IP)の創造やグローバル市場への展開を推進しています。

また、アニメ、映画、音楽など、さまざまなメディアフォーマットへの進出やライセンス提供を通じて、自社のゲームIPを最大限に活用しています。キャラクターグッズの販売、テーマパークやイベントの開催も行い、ファンコミュニティの形成を通じてブランド価値を向上させています。

そして、スクウェア・エニックスは新しい技術の活用にも挑戦しています。ブロックチェーン関連プロジェクトや、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)を活用したゲームやエンターテイメントコンテンツの開発に取り組んでいます。

2.「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」とは

2-1.「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」の概要

SYMBIOGENESIS
「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」は、スクウェア・エニックスが提供する新たなエンターテイメントサービスで、1万点のNFTコレクティブルアートと無料のブラウザ向けコンテンツが一体となっています。

「SYMBIOGENESIS」では、「浮遊大陸」と名付けられた多様なキャラクターが生息する世界が舞台となります。プレイヤーは予期せぬ災害に直面しながら、多数のアイテムを見つけ出し、厄災の起源を追究するストーリーが展開されます。NFTコレクティブルアートを所有しているプレイヤーは、アイテムを見つけるヒントや、浮遊大陸の歴史についての情報など、ゲームを進行させるための重要な手がかりを得ることができます。

また、「SYMBIOGENESIS」の特徴の一つは、「独占と分配」をコンテンツの核として位置づけている点です。これは他のプレイヤーから情報を隠したり、あるいは公開して交換したりする、プレイヤー間の戦略的な駆け引きが必要とされるゲームシステムを意味します。最終的には、特定の条件を満たした上位3名のプレイヤーが、「SYMBIOGENESIS」のエンディングにおける重要な選択肢を持つことになります。つまり、「SYMBIOGENESIS」では協力や戦略的な交渉といったコミュニケーション能力が重要となります。

このようなテーマを選んだ理由について、開発チームはWeb2.0の中央集権的なビジネスモデルを「独占」とし、一方でWeb3.0の特徴であるブロックチェーン・テクノロジーは非中央集権的な思想に基づいており、「分配」とされます。これにより、他のプレイヤーとのつながり、すなわち「分配」を重視したコンテンツ設計が行われました。

メインストーリーはNFTを保有していない人でも無料で楽しむことが可能で、NFTアイテムの有無にかかわらず、誰でも気軽に参加できるというのが「SYMBIOGENESIS」の特長です。

2-2.「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」のストーリー

「SYMBIOGENESIS」のストーリーは大まかに2つに分類されています。

1つ目は、全6章からなるメインストーリーで、誰でも閲覧可能です。ゲームのミッションを進めていくことで、ゲームに登場する各キャラクターの個々のストーリーを最後まで読むことができます。各キャラクターのストーリーは最初は閉じられていますが、他のプレイヤーと協力して進めることでストーリーを解き明かし、楽しむことができます。

2つ目は、キャラクターNFTまたはレプリカNFTを所有することで閲覧可能なストーリーです。これにはクエストをクリアするためのヒントが含まれていたり、メインストーリーとは別の視点から描かれた浮遊大陸の現状を知ることができます。

3.「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」の魅力

3-1.NFTコレクティブルアート

SYMBIOGENESIS2
「SYMBIOGENESIS」は、全1万点のNFTコレクティブルアートと無料のブラウザ向けコンテンツを組み合わせたプロジェクトです。この1万点のNFT、別名「キャラクターNFT」は、それぞれが独特なデザインを持っており、中には多様な種族や職業のキャラクターが含まれています。また、これらのNFTはSNSのプロフィール写真(PFP)として使用できるよう、バストアップで作成されています。これにより、ユーザーは自分のアバターとしてこれらのキャラクターNFTを活用することもできます。

NFTを保有しているプレイヤーには、以下のような特典が提供されます。

  1. レプリカ発行ポイント5ポイント
    公式サイトからキャラクターNFTを購入し、そのウォレットアドレスでキャラクターNFTを保持してゲームにログインすると、初回だけレプリカNFTの発行ポイントとして5ポイントが得られます。
  2. 1章のボス「ドラゴン」のNFT
    1章のキャラクターNFTを保持し、「Great Mission」をクリアすると、「ドラゴン」のNFTが手に入ります。
  3. キャラクターの全身デザインのNFT
    シーズン終了後、メンバーランクが13以上でキャラクターNFTを保有している場合、そのキャラクターNFTの全身デザインのNFTが入手できます。メンバーランク13は一定のログイン頻度とミッションやクエストのクリア数を要するため、このNFTはかなり貴重と言えます。また、全身デザインのNFTはPolygonでミントされます。
  4. シーズン終了後のメンバーランク報酬
    NFTキャラクターを所有しているプレイヤーはランキングで優位性を持ち、追加報酬を獲得する可能性が高まります。さらに、2章スタートと同時に始まるシーズン2では、1章のキャラクターを保有しているとデイリーリワードでボーナスがもらえます。そのため、1章のキャラクターを持ったまま2章をプレイすることを推奨します。

SYMBIOGENESISが対応するブロックチェーン

SYMBIOGENESISは、「イーサリアム(ETH)」と「ポリゴン(MATIC)」の2つのブロックチェーンに対応しています。対応言語は英語と日本語で、ブラウザ向けのコンテンツとして、パソコン版とアプリ版の両方で利用できます。

3-2.ストーリー解放型NFTエンターテインメント

SYMBIOGENESISは自身のジャンルを「ストーリーリーディング型NFTエンターテイメント」としています。このゲームでは、プレイヤーはメインストーリーと各キャラクターが持つ独自のストーリーを進めながら、深遠なる世界の謎を解明していきます。

3-3.さまざまなプレイスタイルを楽しむことができる

SYMBIOGENESISでは、以下に示すような多彩なプレイスタイルが可能となっています。

①ストーリーと世界観の堪能

独占 10% 分配 90%

こちらのプレイスタイルでは、ストーリーやアイテム探索を行いながら、独特の世界観とコミュニティの一部となる楽しみがあります。キャラクターNFTを持っていなくても、メインストーリーの全6章を楽しむことが可能であり、キャラクターが持つ一部のストーリーやアイテム探索も無料で体験できます。

②ゲーム攻略への献身

独占 50% 分配 50%

こちらのプレイスタイルでは、「ワールドミッション」という最終目標に向けて、ミッションやクエストを徹底的に解決することに重点を置きます。クエストをクリアするためにはアイテム探索のヒントが必要となり、これらのヒントを持つ他のプレイヤーと協力しながらゲームを進行します。このスタイルでは、キャラクターNFTやレプリカNFTを集め、さまざまなコミュニティと協働することにより情報を得ることが重要となります。将来的には、この「ワールドミッション」に向けた統一された目標に基づく新しい形の「DAO(分散型組織)」が生まれる可能性もあります。

③ランキング追求型スタイル

独占 80% 分配 20%

このプレイスタイルはランキング上位を目指し、多種多様なNFTアートの収集を追求します。上位ランキングの達成者には、次章への「allowlist(割引購入の権利)」が与えられ、さらにNFTアートの獲得が容易になるという特典があります。

3-4.さまざまなキャラクターが存在する

SYMBIOGENESISの世界には以下の4種類のキャラクターが存在します。

  1. Facet Character
    このキャラクターは外見や職業が一般的ですが、クエストのヒントとなる情報を解読する能力を持っています。
  2. Mesh Character
    このキャラクターも外見や職業は一般的な部類に入りますが、同じ職業カテゴリーの現状に関する情報を獲得することができます。また、アイテム収集能力を持ち、時折、クエストアイテムを複数個獲得できることもあります。
  3. Line Character
    外見や職業が独特なこのキャラクターは、その保有者だけの限定ストーリーを楽しむことができ、同じ職業カテゴリーの現状に関する情報も得られます。
  4. Point Character
    見た目も職業も個性的で、メインストーリーにも登場します。ストーリーの重要な役割を果たし、その保有者だけの限定ストーリーや同じ職業カテゴリーの現状に関する情報を読むことができます。

さらに、キャラクターの種族には「普人」、「角人」、「商人」、「防人」といった様々な種類が存在します。これらは1章で紹介され、2章および3章以降でも新たな種族が登場予定です。見た目は変わらないものの、謎の種族の存在も確認されており、これにより一層、物語の深みが増しています。

4.「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」のプレイ方法

4-1.クエスト

‍SYMBIOGENESISのゲーム内では、浮遊大陸のさまざまな場所をタップしてアイテムを見つけることがクエストのクリア条件となります。アイテムの探し方は、マップ上の気になる場所を直接タップする方法、ヒント情報を元に探す方法、あるいはNFTマーケットから購入する方法があります。また、同じアイテムが余った場合は、NFTマーケットで売却することも可能です。

4-2.アイテムの種類

‍ゲーム内のアイテムは種類豊富で、アカウントごとに一度だけ手に入るもの、同じ場所から何度でも獲得できるもの、ランダムに出現するもの、限定的にしか手に入らないものなどが存在します。これらのアイテムは、ゲーム画面のマップから「CONVERT」を選び、個数を指定してNFT化することも可能です。

SYMBIOGENESIS3

ただし、上記の画像に示すUIは開発中のものなので、変更される可能性があります。また、NFT化したアイテムはNFTマーケットで販売でき、マーケットから獲得したアイテムは「CONVERT」を押してゲーム内アイテムに変換できます。この際、NFT化に伴うガス代(手数料)は運営側が一定回数分負担する予定です。

5.まとめ

SYMBIOGENESISは、ゲーム業界のリーディングカンパニーである「スクウェア・エニックス」が展開するNFTコレクティブルアートプロジェクトです。詳細なストーリー展開とユニークなNFTキャラクターにより、多くの注目を集めています。さらに、「LCA GAME GUILD」とともに21のコミュニティパートナーが決定したということで、今後の展開にますます関心が高まっています。

興味のある方はまず国内の仮想通貨取引所で口座を開設し、SYMBIOGENESISの世界に触れてみてはいかがでしょうか。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12